中学校 社会【より良い泉大津市にするために、市長に提言しよう】
大阪府泉大津市立小津中学校 西元 昭浩
中学校第3学年の公民的分野「くらしを支える地方自治」の単元から、生徒たちが暮らす泉大津市をより良くするために、市長に提言をしてみようというパフォーマンス課題を設定しました。泉大津市長や市役所の職員の方にもご協力いただき、教室内での活動だけでなく、生徒一人一人が、履修した地方自治の知識を活用して、自分たちの暮らす泉大津市について考え、よりよい街にしていく方策を見出させることが目的です。
【シンキングツールの活用について】
まず、生徒たちが暮している泉大津のイメージを書き出し、さらにその中から泉大津市に足りないもの(課題)についても書き出させる。
#ウェビング 足りないもの(課題)書き出せたら、ツールを切り替えてランキング形式で足りないもの(課題)を順位付けさせる。
#ダイアモンドランキング 【導入】
課題の解決方法をイメージさせ、書き出させる。
#ウェビング その後、ツールを切り替えて効果的か?現実的か?に分類させる。
#座標軸 【展開1】
新たな課題を解決するための方法を考えられるだけださせる。
#ウェビング 書き出した方法を効果的か?現実的か?に分類させる。
#座標軸 【展開2】
各班の発表を聞いて、共感できる点や共感しにくい点、疑問に思う点をあげさせる。
#PMI 各班の発表を聞いて、賛同できるのか?課題解決の可能性は高いか?を分類させる。
#ダイアモンドランキング 【展開3】
各班の発表を聞いて、賛同できるかを分類させる。
#座標軸 【展開5】
【題材についてのポイント】
「くらしを支える地方自治」は、民主政治のしくみ(三権分立)や政治参加(選挙や請願)などの単元を学習した直後の単元です。生徒たちにとっては、一番身近でイメージしやすい部分であると思います。ですので、生徒たちが暮らす泉大津市を題材に、政治参加する意義について「パフォーマンス課題」を通して体感させたいと感じました。
【授業全体の流れ】
導 入 「泉大津市の課題ってなんだろう?」
ウェビングを使用して、泉大津市のイメージを書き出します。
ウェビングで出した考えの中から、泉大津に足りないものをイメージして書き出す。
ウェビングで出した考えの中から、泉大津市に足りないものランキングで順位付けを行う。
順位付けした泉大津市の足りないものの1位を書き出し、その理由も併せて書く。
市長からの動画を視聴する。(市長には、生徒と同じようにウェビングの作業をしていただく。)
展開1 「課題解決方法を見つけよう!」
ウェビングで課題の解決方法を書き出す。
ウェビングで出した考えの中から、座標軸にツールを切り替え、効果的か?現実的かの分類をおこなう。
座標軸の分類で効果的で現実的な考えを、泉大津市の課題を解決する方法としてテキストに書き出し、その理由も考える。
班の体形になり、自分たちが考えた課題と解決方法を発表し合う。そして、班の中から代表を1つ選出する。
展開2 「新たな壁を打ち破ろう!」
泉大津市役所財政課の職員さんに生徒の考えを見ていただき、バッサリとダメ出しをしていただく。その様子を動画に撮影し、生徒に視聴させる。
なぜ、ダメ出しをされたのか?どのようにすれば、自分たちの考えが受理していただけるのかを本時の課題とし、この課題を解決する方法をイメージする。
ウェビングで書き出した考えの中から、座標軸にツールを切り替え、現実的であるか?効果的であるか?に分類する。
座標軸の分類で現実的で効果的な考えを、財政課の職員さんがいう問題点泉大津市の課題を解決する方法としてテキストに書き出し、その理由も考える。またその際、この課題解決を行うことでどのような効果が期待できるのかも具体的に書く。
展開3 「クラス討論会」
クラス内にて課題解決策の発表をおこなう。他の班は、発表を聞いて、賛同できるのか?できないのか?疑問に思う点は?についてPMIを使用して、メモをとらせる。
全ての班の発表を聞いて賛同できるのか?できないのか?実現の可能性が低いのか?高いのか?に分類する。
展開4 「プレゼン作り」
市長へ提言するプレゼンシートづくりをおこなう。
前回の討論会で他の班から出た意見も参考に、プレゼン内容を考える。
展開5 「クラス内発表と市長への提言」
クラス内でプレゼン発表をおこなう。
発表後、各班の発表を聞いて自分自身が賛同できるか?できないか?の分類を座標軸でおこなう。
発表の様子は動画撮影し、クラス代表の班のプレゼンは市長に視聴していただく。
展開6 「他クラスの発表の動画を視聴し、共有する」
他クラスの発表動画を視聴する。
市長からのコメント動画を視聴する。
ふりかえりを書く。