>しかし、それを実践しようという試みはあらゆる規模で失敗した。集団の人数が一五〇人を超えると、相互扶助を監視する社会的絆がゆるみはじめるのが主な原因だった(一五〇人という数字は「ダンバー数」と呼ばれる。それは経験則により割り出された数字で、人間のコミュニティで各メンバーが強い絆で結ばれたままでいられる構成員の上限数だ〔イギリスの人類学者ロビン・ダンバーが定式化した〕)。