>水が常に低いところへ流れるように、経済も潤沢なほうへと流れた。あらゆる製品はコモディティ化〔競合商品のあいだで機能、品質、ブランド力などの差異が失われ、低価格化・普及品化すること〕されて安くなっていき、企業は儲けを求めて新しい稀少性を探した。潤沢にあるモノのコストが底値にまで下がるとき、その商品に隣接した別のモノの価値を押しあげることがある。マネジメントの専門家であるクレイトン・クリステンセンはこれを「魅力的利益保存の法則」と呼んだ。