> いきなり変な話をしますが、僕は自分に30代があると思ったことがありませんでした。自分は20代で死ぬだろうと、何の根拠もなく思い込んでいたので、会社を潰してうつのどん底にいながらにして30歳の誕生日を迎えたとき、とてつもない不安に襲われました。
> 「死ねばいいや」─これは20代の僕における基本的な姿勢でした。
> 会社を始めたとき、銀行から(返す目算なんて何ひとつないまま!)大きな額の借り入れをしたとき、睡眠薬と酒をザバザバ胃に流し込んでいたとき、そういったとき僕のそばには常にこの最終的な解決策としての死が存在したような気がします。
>こういったどこまでも拭えない不安に対して、「死ねばいいや」以外の答えを出さなければいけなくなったのが、僕の30代の始まりだったように思います。