> 二十年以上行った人気講義をカントが最晩年に出版したもの.経験のうちに生きる豊かなものの働きの把握を通じて,自らを啓蒙し世界市民へと形成するという課題がどのようにして果たされるかを論じる.「人間とは何か」を哲学の最終課題とした彼ならではの多岐にわたる話題が,平易にしてときに軽妙な語り口で取り上げられる.
> 実用的
> カントの『人間学』は正式なタイトルを『実用的見地における人間学』という。その序文では、人間学は「生理学的」なものと「実用的」なものに大別され、この「実用性」は人間自身を「世界市民」として認識することに求められる