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落穂拾い
落ち穂を拾うこと。

ヨーロッパ中世から近世にかけて、農村共同体がその重要な機能である弱者保護扶養の一つの手段として、収穫後の耕地に散乱する落穂を、老人、寡婦、孤児、廃疾者などに拾うことを許した慣行。
当時の共同体的土地制度のもとでは、農民が自己の耕地を排他的に用益しうるのは作物の栽培中だけで、残りの期間はこれを共同的用益にゆだねなければならなかったが、落穂拾いはその先頭を切って行われるもので、刈取りないし庫納めと共同家畜群の放牧開始の間の数日を定め、共同体の収穫監視役の監督のもとに、通常の労働では生計を支えられない者に耕地を開放した。