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危険予知訓練
工事や製造などの作業に従事する作業者が、事故や災害を未然に防ぐことを目的に、その作業に潜む危険を事前に予想し、指摘しあう訓練のこと。
1974年に住友金属工業が創出した。

作業時に起こりうる危険を予知する能力を作業者に身に付けさせる訓練。
通常のKYTでは、班長が作業状況を示す簡単なスケッチを班員に見せて、予想される危険について全員に自由に意見を言わせる。
班長は、最も可能性の高い危険をまとめ、さらにその予防策を説明する
最後に結論を全員で唱和する。

KYTの効果は、予想する人が有する関連知識の多寡、質に依存する。
また、現実場面でも、たとえば、雨の日にはどんな事故の発生が想定されるかを知っている人と知らない人とでは、事故を起こす可能性に微妙に違いがある。
まさに、「知は力なり」(ベーコン)である。

こうした危険予知訓練は、机上でも現実でも2つの点で効果的である。

一つは、危険な状況を感知する力(危険感受性)を身につけることができる点である。
もう一つの効果は、危険を避けるための対処能力を高めることができる点である。

危険であることがわかっても、それをどう回避するかがわからなければ結局失敗してしまう。
机上ではあっても、まじめにやればそれなりに対処能力を付けることができる。

対処能力は、実地訓練をどれだけしたかに比例する。
机上訓練では限界がある。しかし、やらないよりまし程度の効果はある。
さらに実地にはやれないことでも机上ならできるということもある。

危険予知訓練(=トレーニング)の方法
1. 職場や作業の中に潜在する危険要因と、その要因により災害が発生すると思われる現象 を
2. 職場や作業の状況を描いたイラストシーンを使って
3. また現場において、実際に作業させたり、作業したりしながら
4. 職場の小集団で話し合い、考え、分かり合って
5. 危険のポイントや、重点実施項目を指差し唱和したり確認したりして
6. 行動する前に安全衛生を先取りする

KYT : Kiken Yochi Training