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05749-200109 タイピング習熟の目標は速度でなく正確性


西尾 泰和さんと話していたら、「親指シフトの習熟度が分かるような目標が欲しいので、現在、すべてのかなを含んだ例文を何秒で入力できたかを指標にしている。」という趣旨のことをおっしゃるので、「速度を目標にするより delete back space )を押した回数の削減を指標にするのがいいと思います。」と伝えました。

するとその日のうちにアプリに実装されたのです。すごい!!
さすがです。


タイピングの訓練で最も大切なのは正確性。速度ではない。
どんなに速度を速くしても、タイポ(typo, 誤入力)していたら無意味。それを消して再入力する必要が生じるからまったくもって非効率。スターバックスなどでけたたましい「打鍵音」を響かせて機関銃のように「打鍵」していたかと思えばキーボード右上の delete キー( back space キー)を連打して消している人が散見されます。無駄〜〜〜。

正確に正確に。
正確性のためならどんなにゆっくりでもいい。ゆっくりゆっくり、正確に。間違えることなくタイプすることが大切です。ゆっくり正確に入力していれば、そのうちにスピードは速くなっていきます。


楽器の練習を考えればわかる。
速いパッセイジを最初から速く弾こうとしても弾けない。ゆっくりゆっくり練習する。完全に間違えずに弾けるようになったら少し速度を上げてまた練習。その繰り返し。

本番の演奏で間違えたら、deleteして(戻って)弾き直すことはできない。だから一切間違えずに正確に弾けるようにまで洗練することが必須。


楽器演奏の習得と同じ練習方法を取り入れている点はもう一つあります。

shioは当初から、タイピング中にtypoしたら、間違えた文字だけでなく、その単語全体をdeleteして、再度その単語全体を入力します。例えば、「タイピング」と入力しようとして「たいぽ」と書いてしまったら、「ぽ」だけを消すのではなく「たいぽ」全体を消してから、再度「タイピング」と入力します。

楽器を演奏する際、間違えた音だけ直しても、正しい手の動きを手が覚える機会がありません。1小節とか1フレイズとか、ひとまとまりをつなげて練習することによって、それ全体の動きを手が覚えていきます。楽器の練習では至極当たり前の手法です。

タイピングの際も同じ。間違えた文字だけ再入力するのではなく、単語全体を再入力することで、その単語を入力する手の動きを手に記憶してもらうのです。だからshioは今でも、間違えたらその単語全体を消して、単語全体を再入力しております。その方が未来の自分のためになるから。


したがって、タイピングに習熟するために速度を指標にするのは正しい目標設定ではないと考えます。目標とすべきは、typoゼロ。誤入力を限りなくゼロに近づけるのが早道です。

だから、入力した全押鍵回数とdeleteの押下回数を計測し、delete押下の比率を下げることを目標にすべきだと考えるのです。実際には delete キーよりも control + h を使いますから、両者を計測するのがいい。


西尾さんたちとランチをご一緒した後、そのようなお話をしたところ、西尾さんは夜までに、それを実装してしまいました。素晴らしい!!

具体的にはMacで親指シフト化するアプリ「Lacaille」のソースコードを見つけていらして、それをカスタマイズし、「BackSpace」と「Japanese」という項目を加えて、キー入力の回数が表示されるようにしたのです。なるほど、賢い!!


この記事をここまで書き終えた結果を見てみたらこんな数値。
あれれ? BackSpaceがちょっと少なすぎます。
調べてみたら、今たまたま使ってみている薄型キーボード「K380」で a の左隣にある caps Lock control に設定していたところ、 caps lock のキーコードはカウントされていない模様。そりゃそうですね。

そこでKarabiner-Elements caps lock control に指定したら、ちゃんとBackSpaceが増えました^^

またそのように設定したおかげで、今まで効かなかった( caps lock キーを使った) control + m でちゃんとreturnされるようになりました。うれしい!!

それにしてもこの機能、タイピングによって1日に何文字書いたかが可視化されるのが素晴らしい(ただしLacailleは親指シフト化アプリなのでカウントされるのも日本語のタイプ数のみです)。常々学生たちに「あなたが書いた量が考えた量です」と伝えていて、書いた文字数をカウントすることをに意味があると思うのですが、書いては消してを繰り返していると、「文章として残った文字数」はエディタなどでカウントできても、実際にタイピングした文字数は記録されない。もちろんそれでいいのだけれど、タイピングのためにキーを押下した回数も分かる方がいい。各種のアプリを併用していると、トータルのタイプ数はわからない。

日々、Apple WatchとiPhoneが歩数をカウントしてくれます。そもそも2015年4月24日、初代Apple Watchを発売日に衝動買いしたのは歩数計として使えるとわかったことが原因でした。

shioはそういうカウントが好き。キーボードの押下回数が分かるのは非常にうれしい。

西尾さんが作ってくださったこの機能はshioにとってそういった副次的な効用をもたらしました。ありがたい!!


写真は吉祥寺のRistorante Primi Baciにて、お料理をSIGMA fp + 24-70mm F2.8 DG DN撮影したもの。
大変美味しいお食事でした。

このレンズ、本当にこれズーム?と感じるほどの高画質。単焦点レンズで撮影したような透明感と無謬性。SIGMA製品は新しいズームレンズが出るたびに性能が向上していて本当にすごい!!


メニュ

【アミューズ】
最初の一皿

【前菜】
水牛のモッツァレラチーズとトマトのカプレーゼ
または
帆立貝とサーモンのタルタル(+¥500 消費税・サービス料別途)

【パスタ】
小柱とルッコラのスパゲティーニ カラスミがけ
または
渡り蟹とずわい蟹のタリオリーニ(+¥500 消費税・サービス料別途)

【メイン】
本日のお魚料理
または
牛サーロインのタリアータ バルサミコ酢のソース 

【ピザ】
1グループに1つマルゲリータを

【デザート】
本日のジェラートとシャーベット、フルーツのカクテル仕立て

【コーヒーまたは紅茶】

〈写真はSIGMA fp + 24-70mm F2.8 DG DN