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プレートの素材と特徴
感触の評価などは海外コミュニティの偏見や個人の意見などを含みます。
詳細についてはキーボードの内部マウント方式一覧をご覧ください。

材質の一覧
金属
アルミニウム合金 aluminium alloy
真鍮 brass
ステンレス (stainless) steel
樹脂
ポリカーボネート(ポリカ,PC) polycarbonate, PC
アクリル acrylic resin
ポリアセタール(POM)
複合素材
CFRP(カーボンファイバー,カーボン) carbon fibre
FR-4

hr

評価の基準
キーボードの他の要素と複合した評価が必要
コスト
加工コスト
材料コスト
耐久性
見た目

プレートの厚みとたわみ量
たわみの量は
厚みの3乗に反比例する.
ヤング率に反比例する.
たとえば,同形状のアルミプレートと同じたわみ量のアクリルプレートを作る場合,厚みを約3.3倍にする
実際にはスイッチを介して基板と結合されているため,もう少し複雑なことが起こっていそうlunar0

代表的な物性値
縦弾性係数(ヤング率)
いわゆる「強度」というときは概ねこれを指す
振動減衰特性
似たような素材でも合金の種類により異なる

hr
金属
アルミ
耐久性が高い.
埃が溜まったりコーヒーをこぼしたりする際に直接ダメージを受けるプレートの素材としては優秀。
安価に加工・調達できる.
ヤング率 70 GPa

真鍮(ブラス)
表面の耐久性は低い.
メッキやコーティングがないとすぐ表面が酸化する。内部はたいてい無事.
コーティングがあっても酸化する場合もある。
材料費はやや高価.
ヤング率 100-125 GPa

鉄、ステンレス
鉄は耐久性が低い.長期間メンテナンスをしないと赤錆が内部まで達することがある.
ステンレスはある程度の耐久性がある.
安価に材料を調達・加工できるので,市販のキーボードにはよく使われる。
ヤング率 210 GPa

樹脂
ポリカーボネート(PC、ポリカ)
半透明の見た目になる場合が多い。
レーザーカットすると有毒ガスが出る。加工する場合はCNCを使用する場合が殆ど。
力を加えると割れるよりは曲がる。樹脂の中では強度は高い.
ヤング率 2-3 GPa

アクリル
レーザー加工が非常に楽で値段もとても低い。
色や見た目は様々。
力を加えると簡単に割れる.厚さ 3mm あるとある程度安心できる.
レーザーカッターで加工する場合,エングレービングを使ってスイッチの爪がかかる部分だけ薄くすることで爪のかかりを改善できる.
ヤング率 2-3 GPa

ポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)
ポリカに似た柔らかい樹脂。
性質もある程度似ている。
ヤング率 2-3 GPa

複合素材
樹脂と繊維の複合素材.樹脂と繊維の組み合わせにより様々な品種がある.
自作キーボードで多く使われるのは以下の2種類.

カーボンファイバー(樹脂・炭素繊維)
見た目はカーボンファイバー。
1x1、Twill、Forgedなどの見た目の差はある。
純粋な樹脂よりは硬く、アルミよりは柔らかい。
切る・削ると有害な粉塵が出る。
ヤング率 40-60 GPa

FR-4(樹脂・ガラス繊維)
一般的なPCBの素材。耐熱ファイバーグラス。
切る・削ると有害な繊維状の粉塵が出る.
とても安く加工できる。
PCBとして作れば、PCBと同じように見た目や装飾を改造できる。色も数種類から選べる。
ヤング率 21-24GPa


プレート素材に関するコミュニティの意見

アルミ
無難。カスタムキーボード初期の2007年頃から根強い人気を持つ素材。
殆どのスイッチとの相性も良く、硬すぎず、プレートとして使用した際の打鍵音も十分低い。
迷ったらこれにする人も多い。
流行りのとても柔らかい打鍵感を求める人は、プラスチック系や樹脂系を選ぶ人も多い。
真鍮
2015~2018年頃にとても流行った素材。
ケース側の設計が進化し、プレートの材質を選ばずに良い打鍵音を発するキーボードが増えてからは、とても硬い感触から避けられるようになった。
人気の低下とともに、最近では採用するキーボードが減っている。
鉄・ステンレス
とにかく硬い。
指に来る衝撃は痛みを含むもの。
真鍮の音のメリットもなく、金属系の高音で共振することが多い。
その硬さと音から、評判はとても低い。
PC
とても柔らかく、底打ちの感触を和らげるのに適している。
特にリニア系スイッチとの相性が良く、現在も人気がとても高い素材。
タクタイル系などの底打ち感覚にある程度依存しているスイッチとの相性は微妙。
音は高くなりがち。
アクリル
輸送時と使用時の強度のために3~5ミリ程度の厚さになりがち。
その結果、音はポリカよりも低く、硬さはポリカより少し硬めになることが多い。
厚さが他のプレートと違う分、物理的な互換性が無く、あまり採用されることがない。
POM・PP
比較的レアな素材。ポリカほど採用されてない印象。
音はポリカより少し低いと評価されることもあるが、ピッチの差よりは音の種類の差のほうが大きい。
実際に試したり、Typing Testなどの動画で比較しない限り、説明は難しい。
カーボンファイバー
見た目の好みは分かれる。
プラスチック系より硬く、弾力性がある。アルミほど硬くはない。
打鍵音の音量は大きめ。
FR-4
プラスチック系よりは硬いが、アルミほど硬くはない。
ファイバーガラスの層を重ねて作られるため、弾性率の数値よりも硬く感じることも多い。
素材自体は圧を加えれば簡単に曲がるので、衝撃に対して硬い印象。
製造コストがとても安いため、低コストキットで良く使われる。
PCBとしての品質管理の低さや低コストの印象が強く、人気はアルミ・ポリカほどではない。