沈黙を要請する荒地
たとえば、ある程度整った畑がそこにあれば、どうしたら収穫高を増やせるかの
アドバイスはいくつか思いつくだろう。
しかし、何一つ整備されていない荒地を目の前にしたとき、私たちは言葉を無くす。言うことがないのではなく、あまりにも言うべきことがありすぎて、逆に何も言えなくなってしまう。
同じようにツッコミどころ満載の、基礎的な理解がまったく書けている言説に対しては、私たちは助言よりもむしろ
沈黙を選択する傾向がある。
だから、突っ込まれなくなければ、ひどく
極端なことを言っておけばいい。それで、精緻な議論を求める人はどんどん遠ざかっていく。