『現代思想入門 (講談社現代新書)』
>現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。
>デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……
>複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ
>□秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく
>□搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える
>□自分の成り立ちを偶然性に開き、状況を必然的なものと捉えない
>□人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている
>□無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む
>□大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる
>「現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ――「はじめに 今なぜ現代思想か」より
目次
>第四章 現代思想の源流ーーニーチェ、フロイト、マルクス
>第五章 精神分析と現代思想ーーラカン、ルジャンドル
Honkureにて紹介
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本の内容について
ここから広がる話
書き手としての驚き
現代思想=1960年代〜1990年代フランス、ポスト構造主義
『現代思想史入門 (ちくま新書)』
『フランス現代思想史 - 構造主義からデリダ以後へ (中公新書)』
フランスの思想家20世紀
アルベール・カミュ
ジャン=ポール・サルトル
ジャック・デリダ
ジル・ドゥルーズ
ロラン・バルト
ミシェル・フーコー
ピエール・ブルデュー
アンリ・ベルクソン
シモーヌ・ド・ボーヴォワール
ジャック・ラカン
クロード・レヴィ=ストロース
大陸哲学
解釈学、現象学、実存主義、構造主義
分析哲学
記号論理学、論理的言語分析
ポスト構造主義
構造主義の後、
構造主義
フェルディナン・ド・ソシュール(スイスの言語学者)
ラング(言語体)とパロール(発話)
シニフィアンとシニフィエ
クロード・レヴィ=ストロース
ロラン・バルト
ラング、スティス、エクリチュール
ルイ・アルチュセール
ジャック・ラカン
ミシェル・フーコー
ロラン・バルト
ポストモダン
だらしない相対主義?
>いったん徹底的に既成の秩序を疑うからこそ、ラディカルに「共」の可能性を考え直すことができるのだ、というのが現代思想のスタンスなのです。
>物事をちゃんとしようという「良かれ」の意志は、個別具体的なものから目を逸らす方向に動いてはいないでしょうか。
p.13
>現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。
デリダ:概念の脱構築
脱構築
パロールとエクリチュール
ソクラテスの懸念『パイドロス』
死んだ言葉と生きた対話
ドゥルーズ:存在の脱構築
リゾーム
単純なツリー構造ではなく、複雑なネットワーク構造
非意味的切断
フーコー:社会の脱構築
権力の構造
生政治(厚生政治)
内面化される監視
『監獄の誕生―監視と処罰』
現代思想の源流
フリードリヒ・ニーチェ
ジークムント・フロイト
カール・マルクス
精神分析と現代思想
ジャック・ラカン
ルジャンドル
ポスト・ポスト構造主義
グレアム・ハーマン
『四方対象: オブジェクト指向存在論入門』
フランソワ・ラリュエル
非哲学
思弁的実在論
クァンタン・メイヤスー
『有限性の後で』
グレアム・ハーマン
現代思想=差異の哲学
>"そのようなデタッチメント=遊離の態度をとると、今日ではしばしば「冷笑系」などと言われてしまいますが、しかしそれは状況に対してただ俯瞰的に冷笑しているのではなく、関係するのだが関係しすぎないという対人援助のバランスと同じ意味で真剣に他者との共存を考えるならば、必要な距離のとり方だということになるはずです"
>ですから本書では、プロの世界でここ三○年くらい「そういうもんだ」と思われてきたところの現代思想の基礎を一般に開放したいと思います
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これが新書の役割の一つだろうし、それをノウハウをテーマにしたのが『知的生産の技術』だったと言えるだろう。