『ニック・ランドと新反動主義』
『ニック・ランドと新反動主義 現代世界を覆う〈ダーク〉な思想 (星海社新書)』
>「新反動主義」あるいは「暗黒啓蒙」と呼ばれる、リベラルな価値観に否を突きつける暗く新たな思想潮流は、現代において陰に陽に存在感を示しつつある。本書では、その捉えがたい核心に三人の重要人物から迫っていく―ピーター・ティール、カーティス・ヤーヴィン、そしてニック・ランド。とりわけ哲学者ランドの思想に分け入ることが、本書のさらなる目論見である。ランドと、彼が率いた研究グループCCRUの影響圏は、「加速主義」「思弁的実在論」など近年の思想動向から、多様な領域における文化的プレイヤー、「ヴェイパーウェイヴ」のような文化現象にまで広範に及ぶ。〈ダーク〉な思想に目を向けて、初めて見えるものがある。
ダーク・エンライトメント(暗黒啓蒙)
「平等主義という進歩的な宗教から生じた近代席あの醜悪な情況について議論するための場所」
「普遍的な欺瞞が蔓延している時代においては、真実を語ることは革命的な行いとなる
カテドラル
進歩主義:ピューリタン的カルヴァン主義の末裔
『アイデンティティが人を殺す』
新反動主義・暗黒啓蒙
民主主義システムの否定
小都市国家が乱立する政治システム
ピーター・ティール
カーティス・ヤーヴィン
ニック・ランド
『ある島の可能性』
『ホモ・デウス』
>加速主義は資本主義リアリズムのヘゲモニーが確定した時代、言い換えれば共産主義が不可能になった時代における最初のユートピア思想なのである。