generated at
メモ、ノート、メタ・ノート
『思考の整理学』(外山滋比古)の「手帖とノート」「メタ・ノート」の項
アイデアをメモ→ノート→メタ・ノートと移し替えながら育てていく

①メモ
「とりあえずとらえる必要のあること」を書き留める
一番簡便なのは手帖を使うこと
著者はスケジュールと共用
書き方のポイント
細い字で要点のみ簡潔に書く(スペース節約のため)
頭に通し番号を打つと後で参照に便利
欄外に見出しのようなものを付けると後で探す時に助かる
(文中にはそう書いてあるが図には反映されていない)
書いたものはしばらく寝かせる

> (手帖は年に一冊で間に合うようになったが)それでも年間に千から千五百項目の書き入れがある。かつて、さかんにメモをした時代には年に一万をかるく突破したものだ。(p107)

②ノート
手帖を見返して、面白いと思えたものを植え替える場所
ノート1ページに1テーマを書く
> このノートはあまりいい加減な安ものでない方がいい。わたくしは、ある英文日記を利用している。(p100)
要素
A:通し番号と見出し
B:手帖にあったことを箇条書きにする
C:ノートに移した日付
D:元のメモの手帖での通し番号
E:関連のある新聞や雑誌の切り抜きがあれば貼る
文章にして発表したものはページの肩に朱線を一本引く
ページの裾のところに発表の場と日付を書く
> これでこの考えの一生は終ったことになるのである。(p102)

③メタ・ノート
ノートの中で「だんだんおもしろくなってくるもの」を更に植え替える場所
コンテクストが固定されていると新しい展開を妨げられてしまうおそれがあるため
見開き(=2ページ)に1テーマ
著者は②のノートと同じ英文日記を使っている
ただし見た目で区別が付くように別のカバーをかける
要素
通し番号、見出し、メタ・ノートに移した日付
見出し下のcfの数字は元のノートの通し番号
元のノートにあったことを箇条書き風に並べる
図内右ページの横線より下はメタ・ノートに移してからの気づき
書ききれなくなったら紙を貼り足して書く
同じ項目を他の場所で扱うのは見落としのおそれが生じるのでなるべく避ける
毎日覗かず、書いたらしばらく頭から離す

> これを二十数年続けてきたから、茶のメタ・ノートが二十二冊、白のノートが三十一冊になった。この五十三冊をながめて、わが思考、すべて、この中にあり、と思うのは、なかなかいい気持である。(p108)