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THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す
原著 : THINK AGAIN
訳 : 楠木建

変化の激しい時代には、「考える・学ぶ」 能力よりも、知識をリセットして学びなおす 「再考する」 能力の方が重要
うまくいかなかった例 : ブラックベリー開発者のマイク・ラザリディス
2009 年にはブラックベリーアメリカスマートフォン市場の半分を占めていたが、iPhone 登場で衰退の一途
市場が変化してもマイク・ラザリディスは過去のブラックベリーの機能にこだわり、社員からの提案も試そうとしなかった
知能指数テストのスコアが高いほど、既成概念に囚われやすいという研究
頭の回転が速い人ほど自分の信念を改めることに苦労
バイアスにより、公平判断が妨げられる
心理学的には、少なくとも 2 種類 : 確証バイアス望ましさバイアス
本人は、公平な判断が妨げられていることに気づかない
賢明な人ほどこの種のバイアスにはまりやすい
再考のプロセス
謙虚さ (無知を自覚) → 懐疑好奇心発見 → 謙虚さ → ... というループ
「平行線の対話」 をどう打破するか
バイナリー・バイアス (二元バイアス) : 複雑な事象を 2 つのカテゴリに分けて単純化しようとする傾向
選択肢が 2 つしかない場合、思考様式は必然的に 「我々」 vs 「彼ら」 になり、科学よりも勝ち負けに意識がいく
克服するには、その問題についての考え方の幅を知ること
例えば地球温暖化という問題でいうと、
事実だと信じている人の中にも、「危機感を抱く」 人から 「心配している」 程度の人もいる
非信者の中にも、「決めかねる」 「無関心」 「懐疑的」 「信じない」 と様々
「懐疑的」 と 「信じない」 の区別は重要
再考が最も頻繁に行われるのは、学ぼうとする文化のあるところ
学びの文化も持つ組織では、イノベーションがより多く生まれ、失敗がより少ない
成長に価値を置き、再考サイクルが日常化した環境
成果重視の組織風土では、人は多くの場合ベストプラクティスばかりにこだわる
あるルーチンが最善だと判断されると、それが固定化してしまうことがリスク