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戦場としての世界 自由世界を守るための闘い
原著 : BATTLEGROUNDS

冷戦に勝利したアメリカをはじめ、自由で開かれた国々は次の 3 つの誤った思い込みを抱いた
1. 冷戦の終わりは歴史の終わり、という説を受け入れてしまった
統制的な社会に勝ったので、西側のリベラル・デモクラシー (自由な民主主義) が世界に普及すると考えた
2. これまで国際関係を左右してきたルールは、新しい世界秩序の下では意味を持たなくなると決めつけた
国家が集まって共同で世界を統治することで、大国が競い合わなくなると考えた
3. 米軍軍事力は、いかなる敵も圧倒できる
これらの思い込みは、自己満足傲慢をもたらした → 重大な出来事が見過ごされてきた
独裁政治の復活 : ロシアでは、ロシア連邦保安庁の長官ウラジーミル・プーチンが大統領になった
中国経済成長に伴って軍備を拡大し、力を誇示
ジハーディスト (聖戦主義の過激派) やテロリストの勢力が力を増した
3 つの思い込みによる楽観論や自信は、2001 年の 9・11 同時多発テロ以降、小さくなっていった
そして 「西側の資本主義的帝国主義こそが世界の諸問題の主因」 というようなニューレフト的な解釈が広がった
根底には、「強力なアメリカという存在は、世界の様々な問題の解決策の一部というより、多くの場合は原因である」 という前提がある
歴史を学ぶことが大事
自国及び競争相手の歴史観を理解すること
プーチン大統領と配下の者は、冷戦で西側に敗れて名誉を傷つけられた
ロシアは 15 年かけて西側に挑戦できるほどの力を蓄え、クリミアを併合し、ウクライナに侵攻した
朝貢体制」 (かつて、皇帝が世界に君臨するために利用) の現代版の確立を目指している
中国製造 2025」、「一帯一路構想」、「軍民融合」 という政策の下、グローバル経済の支配、他国への影響力の獲得を進めている
中国とロシアは、2019 年に合意した 「新時代の包括的戦略的パートナーシップ」 の下で、一段と協調的な行動をしている