Democratization of AI and Social Implementation Using Web3@FtCTokyo
Democratization of AI and Social Implementation Using Web3@FtCTokyo
Democratization of AI and Social Implementation Using Web3
Explore how Web3 technologies can democratize AI access and implementation, focusing on creating decentralized infrastructure and fostering data scientist communities through the bitgrit project.
Speaker:
Kazuya Saginawa: bitgrit
以下では、講演内容のポイントをかいつまんで解説します。
AIの寡占状態と情報アクセスの重要性
いまAIのクラウド利用の大半が、世界トップ企業に集中している。
戦争・紛争地域などでは情報が封鎖され、AIへのアクセスが制限されうる。
AIが特定企業や国家に牛耳られると、一般市民が不利益を被る可能性がある。
このため「誰でもアクセス可能なAI基盤を作る」ことが重要とされている。
bitgritのアプローチ
データサイエンティストのコミュニティ構築
2017年から活動開始。現在は3.7万人規模のコミュニティ。
各国の大学・IT企業と連携し、コンペやイベントを開催。
AIマーケットプレイス
コミュニティで生まれたアルゴリズムを集め、誰でも使えるようにする場。
アルゴリズム利用料をスマートコントラクトで自動分配し、開発者に還元。
データサイエンスコンペ + ジョブボード
Kaggleのように企業が課題を提示し、参加者が最適なモデルを競う。
成果の質を担保し、同時に開発者や企業のマッチングにも役立てる。
Web3技術を活用した民主化
分散型ID (DID)・Verifiable Credential (VC)
コミュニティ参加者の実績・信用を可視化しながらプライバシーを守る。
トークンによる透明な収益分配・貢献評価
誰がどのアルゴリズムを作り、どのように使われたかを追跡し、報酬を配分。
ZKP(Zero-Knowledge Proof)の検索機能
アルゴリズムやユーザー属性を秘匿しつつ、必要な情報は検索できる仕組み。
社会実装と責任のバランス
完全な
パーミッションレス(全員自由参加)を目指しつつ、法令遵守や品質保証は法人が責任を持つ。
GDPR対応やアルゴリズムの精度管理が必要であり、コミュニティによる監視とゲーミフィケーション(コンペ)が品質を支える。
まとめ
bitgritは「AIが大企業や特定国家だけのものにならないようにする」という問題意識のもと、
データサイエンティストの大規模コミュニティ
AIマーケットプレイス
Web3技術(DID、トークン、ZKPなど)
を組み合わせて、AIの民主化と社会実装を推進している。
戦争・検閲などでAIリソースが封鎖されないよう、分散型の仕組みを整えつつも、法的責任や品質保証などの現実的要件を両立させる取り組みが特徴である。
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この講演は、AIの民主化とWeb3技術を用いた社会実装について、bitgritプロジェクトの取り組みを中心に説明しています。主なポイントは以下の通りです:
AIの現状と課題:
世界のトップ10企業がクラウドAIの75%を占有
AIへのアクセスが制限される可能性がある(例:戦争時)
データと計算リソースの集中
bitgritの取り組み:
データサイエンティストコミュニティの構築
AIマーケットプレイスの開発
データサイエンスコンペティションプラットフォーム
ジョブボードの提供
AIの民主化へのアプローチ:
分散型IDとVerifiable Credentialを用いたユーザー認証
分散型ストレージと計算リソースの活用(理想)
AIアルゴリズムの簡単なデプロイと利用
スマートコントラクトを用いた透明性のある収益分配
コミュニティの維持と品質保証:
コンペティションによるアルゴリズムの品質保証
コミュニティ参加者の協力による良質な結果の創出
トークンを用いたコミュニティ貢献の評価
Web3とAIの相性:
データの透明性と保証におけるWeb3技術の有用性
分散型ストレージと計算リソースの理想的な活用
社会実装のバランス:
基本的に分散型だが、法人が責任を持つ形での実装
アルゴリズムの品質管理や法令遵守の重要性
bitgritは、AIの民主化とWeb3技術の活用を通じて、より多くの人がAIにアクセスし、利用できる環境の構築を目指しています。
>nishio アルゴリズムをAIが検索して使う未来がくる、その時に良いアルゴリズムをマーケットプレースに公開した人に還元が行われるべき、研究者はDIDを持ち、アップロード時にVCを発行、トークンで利用価値を媒介する #FtCTokyo
西尾のノートp145
Decentralization of AI
2017年から取り組み
AIは寡占されている
アブダビ
近くでガザ
情報封鎖
二つの国が戦争をした時に情報アクセスが失われることはよくない
bitgrit
Data Scienceのコミュニティづくりから始まる
AI marketplaceに置く
誰でも使えるようになる
バックグラウンド
キヤノン 特許
AIコンペ
クラウドソーシングAI開発
自分でやってマーケットプレイスに置く
Kaggle
Google?
Saginawaさん?
Tonyはエストニア出身
37k人のコミュニティ
各国
インドのITとか
プラットフォーム
人の集まりが大事
参加者にメリットがあることを考える
データサイエンティストのアカウントをDIDにする
モデルのアップロード時にVCを発行
検索するときにZKP
Web3において特許が良いかどうか
マーケットプレイスの設計
AI検索
アルゴリズムの検索自体がAIによって行われる未来
それをトークンが媒介する
トレーサビリティはWeb3が得意
社会への窓口
社会に対する責任を持つ
法人がやることで責任を持つ
社会実装↔パーミッションレスでCFなく?
AIの分散化と情報アクセスの重要性:
Saginawaさんは、AIの寡占状態と情報アクセスの重要性を強調しています。特に、アブダビに滞在した経験から、ガザ地区のような情報封鎖が起こりうる地域の存在を挙げ、戦争時に情報アクセスが失われることの危険性を指摩しています。これは、AIの民主化が単なる技術的な問題ではなく、情報へのアクセスという基本的人権に関わる重要な課題であることを示唆しています。
bitgritのアプローチ:
2017年から取り組んでいるbitgritプロジェクトは、データサイエンスのコミュニティ構築から始まり、AIマーケットプレイスの開発へと発展しています。このアプローチは、AIの開発と利用を分散化し、誰もがアクセスできるようにすることを目指しています。
Web3技術の活用:
データサイエンティストのアカウントにDID(分散型識別子)を使用
モデルアップロード時にVC(Verifiable Credential)を発行
ZKP(Zero-Knowledge Proof)を用いた検索機能の実装
これらの技術は、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、透明性と信頼性を確保するために活用されています。
AIマーケットプレイスの設計:
Saginawaさんは、将来的にはAIがAIを検索し、利用する時代が来ると予想しています。この過程でWeb3のトークンが媒介役となり、国際間のサービス利用やアルゴリズムの追跡を可能にするとしています。これは、AIの利用と開発に新たな経済モデルを導入する可能性を示唆しています。
社会実装とパーミッションレスのバランス:
bitgritは完全なパーミッションレスシステムを目指すのではなく、法人が責任を持つ形での社会実装を提案しています。これは、アルゴリズムの品質管理やGDPR等の法令遵守を確保しつつ、基本的には分散型のシステムを維持するという、現実的なアプローチを示しています。
コミュニティの重要性:
37,000人以上のデータサイエンティストコミュニティを構築し、各国の大学やIT企業と連携しています。Saginawaさんは、プラットフォームは単なる技術ではなく、人の集まりであることを強調し、参加者にメリットを提供することの重要性を指摩しています。
特許の扱い:
Web3の文脈における特許の位置づけについて言及があり、従来の知的財産権の概念と分散型技術の融合に関する課題を示唆しています。
このアプローチは、AIの民主化とWeb3技術の社会実装において、技術的な側面だけでなく、社会的、法的、倫理的な側面も考慮に入れた包括的なビジョンを提示しています。