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目標は修正してもよい
目標修正してもよい
僕は未踏ジュニアの面接でしばしば
「何も時間や技術などの制約がなかったら、究極的には何がどうなるとよいのですか?」
と聞いている。

これは「遠い目標」だ。半年や1年でたどり着けるとは思っていない。
いつまでにたどり着くのかという期限も決めていない。

これは「進む方向」を聞いている問だ。
進む道はたくさんある。
どちらの方向に進みたいのかを言葉にしてもらっている。
1年後には進みたいと思う方向が変わっているかもしれない。それでよい。
道を進むと、最初は見えていなかった困難が見えるようになる。
道を進むうちに、もっと面白そうなものを発見するかもしれない。
2020年の自分は2019年の自分より経験豊富
2020年の自分は、2020年の自分が進みたいと思う方向に進むべき。
2019年の自分が考えた方向を強制されるべきではない。
「2019年の5月の段階ではこう考えていた」という記録を残すのは大事。
記録しないと、いつの間にかなんとなく変わってよくわからなくなる
記録しておけば、後から振り返ることができる。


次に「5ヶ月後の成果報告会でどういう発表をするか?」も聞いている。
これは「少し近い目標」だ。しかも締め切りがある。
締め切りは5ヶ月後の10月20日であって、個人の都合では遅らせられない

これも「遠い目標」と同じように、修正できる
プロジェクトの半ばで「できると思ってたことが実は困難だ」と発覚するかもしれない
当初の予定にない「話すと良さそうなもの」ができるかもしれない
プロジェクト半ばの自分の方が、プロジェクト開始時の自分よりもプロジェクトに詳しい
だから修正した方が良いと思ったら修正しよう

採択後は週に1回1時間のミーティングをしている。
そこでは「今週(次のミーティングまでに)何をする予定ですか?」と聞いている。
これは「かなり近い目標」だ。
そしてここまでの話と同じように、週の半ばで修正しても良い。

いつでも修正して良いのなら、なぜ「今週何をするのか」を聞くのか?
道を見失わないようにする。
目先の問題の解決に集中しすぎると、大きな目標の達成に重要ではないことに時間をつぎ込んでしまったりする。
締め切りのない趣味の開発なら開発自体が楽しければそれでもいいのだが、今回は締め切りがある。
時間は限られているのでなるべく重要なことを優先する必要がある。
自分が1時間でできると思った作業が実際はどれくらいかかるのかを知ることで、見積もり能力が上がる
この能力は成果発表会前に「どこまで実装して、どこは諦めるべきか」を決めるのに重要
記録を残していくことで後から思い出せる
成果報告会の資料を作るときに、自分の5ヶ月のプロジェクトを振り返ることができる
予定を立てなければ順調なのか不調なのかPMが理解できない
悪い例
「今週も引き続きプログラムを書きます!」
1週間後「先週は毎日プログラムを書きました!」
PM「そ、そうですか...」
良い例
「今週はXXの機能を作ります!」
1週間後「先週はXXの機能を作る予定だったけども、YYという問題があって完成してません」
PM「なるほど、そのYYの問題って具体的には〜(などと掘り下げる)」
問題が明確なら解決方法を考えることができる
迷っているとかなら、知識を提供することで解決するかもしれない
時間のかかる作業は、本人がやる以外の選択肢があるかもしれない

20週間しかない
6月9日を第1週とすると
第2週: ブースト合宿
第11週: 中間合宿
第20週: 成果報告会
「計画を立ててみて、実行してみて、計画通りにいかないことを発見して、計画を修正する」
これを体験して学ぶチャンスが20回ある
20回しかない


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