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掛け合わせニッチトップ戦略
2018-01-09
世の中には「知識Aと知識Bを両方持っている人が必要」というニーズがある。
以下の3人を考える
100の時間を知識Aに投資した人(100, 0)
100の時間を知識Bに投資した人(0, 100)
100の時間を両方に投資した人(50, 50)
効用が単なる和なら全員同じ。
だが「知識Aと知識Bを両方持っている人が必要」というシチュエーションで、どちらかのドメインの知識が0の人が選ばれるとは思いにくい。
つまり min(a, b) とか a * b とかのような、両方ほどほどにあることを評価する効用関数である
このようなニーズが実際に存在するので、複数の分野を学ぶことによってそのニーズを満たそうとするのが「掛け合わせニッチトップ戦略」である。西尾の造語。
明確に言語化されていなかったが、振り返ってみると2011年から繰り返し似たコンセプトに言及していた。

上記のモデルでは投資した時間に対して線形に知識が得られる。
もし知識獲得が逓減するなら、単なる和の効用でも複数分野を学ぶことが有利
知識獲得が逓増すると考えることもできるが、市場のトッププレイヤーだけが効用を独占する、というモデルの方が現実に即してそう

複数人でのチーム形成を考えた際に、(100, 0)と(0, 100)を組み合わせても考え方や優先順位が違い、利害調整のコストが大きくオーバーヘッドになる、という指摘

2025-02-19 前提となる「ニッチトップ戦略」との関係
o3ニッチトップ戦略とは、広い市場ではなく、特定の細分化されたニッチ市場に焦点を当て、その分野でトップシェアを目指す戦略です。企業は大手が手薄な分野で専門性を高め、独自の価値を提供することで、競争優位を確立します。
nishio個人の生存戦略において、個人が生きていくのに十分な収入を得るためには広い市場ではなく細分化されたニッチ市場競争優位を確立すれば十分
この「細分化されたニッチ市場」の作り方に「掛け合わせ」がある