> 「読者を導くのではなく、一緒に迷う本。歩くことの豊かさを著者が発見していく一種の紀行文だと思います」
> 「近年、政治的デモが起こるようになってきました。あるいは、目に見えない歴史を探る地形散歩のテレビ番組や(スマートフォン向けゲームの)ポケモンGOのブーム。これらの意味を考えるきっかけになると思います」
> 翻訳で難儀した点は何だろう。「単純に、日本語も英語も『歩く』を表現する語彙(ごい)が豊富なこと。ぶらぶら、そぞろ歩く、徘徊(はいかい)……」
> 著者の深い思索のつぶやきが端正な日本語の奥から響いてくる。心身を少しだけ野性に戻すことで日常を旅、それも極めて知的な旅に変えてくれる1冊だ。