generated at
集団浅慮

アーヴィング・ジャニス(Janis, 1972)は、歴史上、誰もが失敗だったという政治政策が決定された過程を丹念に分析し、集団討議においては、合理的な決定を妨げる共通した思考形態が生じることがあると指摘している
ジャニスによれば、集団凝集性が高く、外部の意見に対して閉鎖的な集団においては、強力なリーダーが意見を示すと、他の集団成員が他の選択肢を考えなくなる
また異なる意見を持った者がいたとしても、集団全体の結束が乱れることを恐れて意見の表明が控えられるため、あたかも集団全体の意見が一致しているような錯覚に陥ることになる
結果として、討議に必要な情報が十分に収集されず、議論も尽くされないままに質の悪い決定がなされてしまう