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マルチメディア学習の原理
Mayer, 2009の原理の追加修正

マルチメディア学習の原理は、3つの認知的処理の負荷によって分類されている
教授の目標に資さない処理
教授デザインを混乱させることによって引き起こされる
作業記憶内本質的な材料を表現するために必要とされる処理
材料が複雑なために引き起こされる
選択のステップで起こる
より深い理解のために必要とされる処理
学習者の動機づけによって引き起こされる
体制化統合とのステップで起こる

無関係処理を少なくするための原理5つ
1. 一貫性(coherence): 余計な材料を削除せよ
人間は、無関係な材料が含まれるときよりも無関係な材料がないときの方が効果的に学習する
この原理には3つのバージョンがある
興味深いが不適合な言葉と絵とが除かれると、学習は改善される
興味深いが不適合な音と音楽とが除かれると、学習は改善される
必要のない言葉と記号とが除かれると、学習は改善される
2. 標識化(signaling): 重要な材料をハイライトせよ
人間は、本質的な材料の体制化をハイライトする手がかりが加えられたときに、効率的に学習する
標識化には、言葉によるものと視覚的なものとがある
言葉による標識化(メイヤーの研究対象)
概略: 最初にアウトラインを示す
見出し: アウトラインへの手がかりとなる
強調: キーワードを強調する
数詞: たとえば、第1に、第2に
指差し身振り: スクリーン上のエージェントが指差す
グレーアウト(graying out): グレーになって選択できないようにする
1パラグラフ1ハイライトが良い
標識化しすぎると注意を導くよりも混乱を招くだけに終わるの
3. 冗長(redudancy): 話されたテキストに、書かれたテキストを加えるな
人間は、図+ナレーション+印刷された言葉からよりも、図+ナレーションからの方が、効率的に学習する
つまり、冗長なキャプションが含まれると、余計な情報処理が必要になってしまう
4. 空間的近接(spatial conitiguity): 書かれたテキストは、それと対応するグラフィックの近くに配置せよ
人間(学生)は、ページやスクリーン上において、対応する言葉と絵とが遠くよりも近くに提示されたほうが、効率的に学習する
5. 時間的近接(temporal contiguity): ナレーションとそれと対応するグラフィックとは同時に表示せよ
人間(学生)は、対応する言葉と絵とが、連続して提示されるより、同時に提示される方が効率的に学習する
必須の処理を管理するための原理3つ
6. 分節化(segmenting): プレゼンテーションを部分に分けよ
人間は、マルチメディアの内容が、1つの連続したユニットとして提示されるよりも、理解可能なセグメントに分けて提示された(user-paced segments)方が、効率的に学習する
7. 先行訓練(pre-training): 鍵となる要素の名前や特徴は、前もって説明しておけ
人間は、主要な概念の名前と特徴を知っていると、マルチメディアの内容から、より深く学習する
8. モダリティ(modality): 書かれたテキストよりも、話されたテキストを使え
人間は、絵と印刷された言葉よりも、絵と話された言葉から、より効率的に学習する
生成的な処理を促進するための原理7つ
9. マルチメディア(multimedia): 言葉だけよりも、言葉と絵とを使え
人間は、言葉だけからよりも、言葉と絵とから、効率的に学習する
10. 人格化(personalization): 言葉は、会話のスタイルで示せ
人間は、言葉が形式的なスタイルでよりも、会話のスタイルで、マルチメディアの提示がなされた方が効率的に学習する
11. (voice): 話し言葉は、人間の声を使え
12. 体現(embodiment): オンスクリーンのキャラクターには人間のようなジェスチャーをさせよ
Mayer, 2009ではイメージと呼ばれていた
意味内容自体はほとんど同じ
動画などで人物あるいはキャラクターを示すことは大切で、キャラクターの場合にはできるだけ人間の自然なジェスチャーをさせたほうが良い
13. ガイドされた発見(guided discovery): ヒントやフィードバックを与え、学習者が問題解決できるようにせよ
学習者が自ら問題解決をして正解を発見する、あるいは目的を達成したり、満足な解決に至ることができうるように、上手にヒントやフィードバックを与えよ
14. 自己説明(self-explanation): 学習者自身に授業を説明することを求めよ
受動的にコンテンツを理解するだけにとどまらず、他人に対して説明する
15. 図化(drawing): 学習者に授業を図化することを求めよ
図化図式化見える化することを求めたりすること

メイヤーが引用し、原理10~12に反映されている

Duolingoはよくデザインされていることがわかる