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ジェーン・グドール

ジェーン・グドール(Dame Jane Morris GoodallDBE, 1934年4月3日 - )は、イギリスの動物行動学者、霊長類学者、人類学者、国連平和大使
アップランズ・プライベートスクール卒業後、オックスフォード大学で秘書業務に就く。また、アフリカへ向う資金作りのため、ドキュメンタリー制作会社にも勤務する。ケニヤで農場を経営する友人宅を訪問したときに人類学の世界的権威であるルイス・リーキー博士と出会い、リーキーの下で働けるよう志願する。リーキーは霊長類学研究、特にチンパンジーの研究に興味を抱いており、グドールを秘書として採用した。
リーキーの薦めでタンザニアゴンベのジャングルでチンパンジーの研究を始める。 リーキーとグドールは世界で初めてチンパンジーが草の茎を使いアリを捕る行動を報告し、人類固有とされてきた道具を使う能力がチンパンジーにも存在することを証明した。また、草食動物であると考えられていたチンパンジーが雑食であること、チンパンジーの性格に個体差があることを証明し、目覚しい研究成果を上げた。
しかし、正規の大学教育を受けていないグドールに対し、他の研究者からは冷ややかな目線が向けられた。リーキーは特別基金を設立し、1962年にグドールをケンブリッジ大学ダーウィン・カレッジへ進学させた。1966年にケンブリッジ大学でPh.D.を取得(専攻は動物行動学、指導教授はロバート・ハインド)。創立700年を超えるケンブリッジ大学の歴史で8人目となる学士の学位を持たないPh.D.取得者となった。



三つの発見
>一つ目は、ある雄のチンパンジーが小動物の死骸にかじりついているところを観察したことだった。これは、類人猿は肉を食べないという従来の定説を覆すものだった。その雄には特徴的なあごひげが生えていて覚えやすかったため、ジェーンは「灰色ひげのデビッド」と名づけた。
>それから2週間もたたないうちに、ジェーンはデビッドに再会し、二つ目の発見をする。このとき目撃したのは、まさに常識を覆すような光景だった。アリ塚のそばにしゃがみ込んだデビッドは、細長い葉を手に持ち、それをアリ塚の穴に差し込んだ。葉を引き出すとそこにはシロアリがびっしりとついていて、デビッドは葉にしゃぶりついてアリを食べたのだ。
>三つ目の発見も、別のときにデビッドがもたらした。葉のついた小枝を手に取ると、まず葉をむしり取ってからアリ塚の穴に入れ、同じようにシロアリを「釣り上げ」た。デビッドは、道具の使用と製作という、それまで人間にしかできないと思われていたことをやっていたのだ。