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BioNTech
ドイツの企業
2008年創業
>最高経営責任者(CEO)のシャーヒン氏はケルン大学とザールラント大学で医学を修め、ガンの免疫治療について研究した。1991年から2000年までケルン大学病院とザールランド大学病院に勤務し、悪性腫瘍に関する研究を続けた。1999年には、分子医学と免疫学で博士号を取得している。
> 彼の最大の目標は、リボ核酸(RNA)を使ったワクチンを開発することだった。このワクチンは、ガン細胞の増殖を抑えて縮小させるための免疫機能を、人間の身体から引き出す。つまり彼は副作用が強く、患者にダメージを与える化学物質を使わずに、人間が元々身体の中に持っている免疫機能を誘発、促進することによって、ガンと戦うことを目指していた。

>シャーヒン氏は武漢での感染爆発が世界中に広がってパンデミックに至ると直感し、ビオンテックの全ての研究開発努力を、新型コロナウイルスのワクチン開発に投じることを決めた。

Phizerと連携している

>mRNA ワクチンの場合、病原体の遺伝子コードを使って人工的に合成するので、これまでのワクチンよりはるかに短期間で開発できる。2018 年ドイツのベンチャー企業であるビオンテックとは中核事業であるメッセンジャーRNA をインフルエンザワクチンに使うため、提携関係に既にあった。
>そんな中の3月1日、ビオンテックはワクチンの研究開発部門の責任者に電話をかけてきて「ビオンテックで開発中の20前後あるワクチン候補のテストにパートナーとして参画する気はないか」と打診してきたのである。これを受けて、3月16日、ファイザーはビオンテックと共同で新型コロナに対するワクチンの開発-それは30億ドルもの出費を意味するーを決定した。
>ちなみに、一般的なワクチン開発プランは 10 億ドルから 20 億ドル超の費用と最大 10 年の時間がかかる。「だが我々は、投資リターンだけを基準にこの件を判断したくなかった。少しでも早く、少しでも多くの命を助けることを最優先にしたかった」のである。
> 2020 年3月19日、ブーラ CEO は全社員に「不可能を可能にしよう。いままで誰にもできなかったほどのスピードでワクチンを開発しよう。できれば6か月以内、遅くとも年内に」とあえて挑戦的な課題を与えた。
> 最有力のワクチン候補から順番にテストしていくという通常のやり方ではなく、複数のワクチン候補を同時並行で進めることにした。財務的には高リスクになるが、より短期間で結果が出る。
> 驚いたことに政府からの資金援助は断っている。研究者がお役所仕事に追われて時間を浪費するのを避けたかったのが理由だ。