ランボー First Blood(1982)
They drew first blood, not me.(先に手を出してきたのは保安官たちだ)
見た日:2020/8/1
公開年:1982
>当時教員だったマレルは、ベトナム戦争に従軍した学生の1人から戦地での経験について聞き、それをきっかけに本作の執筆を開始した
ベトナム戦争は1975までつづく
流れ ネタバレあり
かつての戦友の実家を尋ねるランボー。
ベトナム戦争の化学兵器の影響でガンになって死んでいたことを知る
街で飯を食べようとするものの、浮浪者のような見た目なので保安官ウィルに目の敵にされてしまう
この保安官は自分の住んでいる街を「俺の街」というぐらい所有権を感じていることがあとから示される
一度街から追い出されたが戻ってくるランボーにキレた保安官が逮捕
逮捕後、非協力的なランボーに保安官たちは暴行を加える
保安官が裁判のためにランボーのひげをそろうとするが、捕虜にって拷問されていたときの映像がフラッシュバックする。無力化する
ランボーはそのまま山に逃げる
保安官たちが山狩りで追う
山狩りの過程で、ヘリコプターから狙撃する保安官の1人にランボーが石で応戦。バランスを崩し落下して死んでしまう。この保安官はウィルの親友であり、このあとウィルはしつこくランボーを殺そうとする
ランボーも怪我をし、自分で麻酔無しで腕を縫う(このあたりでランボーが元グリーンベレーの戦争の英雄だということがわかる)
ランボー、「もうやめよう」と呼びかけるが保安官らは銃撃で応答
保安官ら、ランボーに全員無力化される(殺されはしない)
州兵が動員される
国防総省から送られてきたランボーの上官が現れ、今は逃してあとでつかまえようと提案するがウィルは拒否
また山狩りが始まる
大佐が無線で投降を促すがランボーは拒否。ここまでランボーはほとんど喋らないが、大佐とはしゃべる。
冒頭の戦友がランボーのベトナム戦争時代のチームの最後の生き残りだったということが明かされる
ランボーは炭鉱跡まで追い詰められ、州兵のロケットランチャーによって炭鉱が破壊される。死んだと思い込まれる
炭鉱から脱出したランボー、夜にガソリンスタンドを爆破し、電柱の変圧器を破壊して街を暗闇にする。武器屋も爆破する
警察署の屋根から狙撃しようとするウィルを鎮圧。殺そうとするタイミングで大佐に説き伏せられる
州兵200人に囲まれている
大佐の"it's over(もう任務は終わったんだ)"に対して、ランボーは"Nothing is over! Nothing!(何も終わっちゃいない!何もだ!)"と返し、作中ずっと無口だったからこそ印象的な自分語りが始まる
戦争に行かされた
自分の戦争ではなかった。大佐の命令でベトナムで死線をくぐった(がアメリカは負けた)
戦時のトラウマ
友達が目の前で靴磨きの子供の持っていた爆弾によって爆破され、内蔵がこびりついた。ふっとばされた足を探したがみつからなかった
戦時の人間関係
戦場では仁義があった
友人もいた
終戦後の非難と差別
1人ぼっちになった
戦争から帰ってきたら、戦争の現場を何も知らない市民に避難され続けた
大佐は"it's all in the past(もう過去のことさ)"というが、ランボーは"For you(あんたにとってはな)"と返す
戦争では100万ドルの装備や戦車も任されたが、いまではなんの仕事にもありつけない
ランボーに色濃く残る戦争の傷跡
この語りがみどころ。ランボーが戦争の被害者であることが視聴者に提示される
国防総省に勤務してそれなりの地位にいる大佐(指令を出す側)と、戦争後7年も(おそらく)定職につけずにさまよっているランボー(一兵士)の立場の違いが鮮明に示されている
ランボーの中ではまだ戦争は終わっていない。戦時下のほうが生き方としてはマシなのだ。
冒頭のランボーの態度はかなりぶっきらぼうな印象を視聴者に与えるが、これはそういう過去があるからなのだということがわかる
大佐の胸で泣き崩れるランボー
大佐は無言で背中に手を置く(ここ中盤の伏線回収)
ランボーが投降して終了