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5. 10月17日 暗号通貨とブロックチェーン

首藤 一幸 東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系 准教授

市民講座は初めて
理系の大学生ばかり相手にしています
新しい知識なので、この時間で理解ができなくてもいいです。
新しい知識との出会いは楽しい

暗号通貨:ビットコインなど
ソフトウェアにてビットコインが支えられている
世界中のソフトが連動している(分散システム)
今日は分散システムの話をします
P2P(協力して根のサーバーが楽になるシステム)


Winnyってソフトを使うと無料で映画を観れたりするということが問題になって、開発者が逮捕された。
技術者として、モノを出していくにあたりどういう態度であるべきか、研究開発すべきか

当日の写真ページ
この逮捕に関しては最高裁の判決が出ている
億り人

非常に上下が激しい
初期に買っていたらすごい利益に
BTCの時価総額16兆円
国のモノでもないのに世界の人々はお金を積んでいる
ちなみに現在(10/17)は1BTC約87万円

前半:BTCの技術
後半:BTCに類する暗号通貨の社会との関わり


https://coincheck.blog/292 を読むのもいいのでは?
暗号通貨の始まり:論文
論文に書かれたソフトがすぐリリース
論文の著者が日本人っぽい(ペンネーム?)
誰なのかわかっていない
名乗る人もいる



匿名性
お金持ちは札束
なぜか。匿名性が保たれるから。
キャッシュレスは個人を追跡できる
脱税がしにくい
マネーロンダリングもしにくい
電子的になると何にお金を使ったかわかってしまう
Suica:1秒に300回の処理をしている
Suicaのデータを持ってるサーバーがどこかにある

Webページを送ってくれているコンピューターにアクセスしてデータをもらっている→集中的システム
誰が中心かわからないのが非集中システム
みんな対等
BTCは9割非集中
電子現金はコピーされやすいから、データなのに二重使用を禁止しなければいけない
二重使用の禁止をなんとかしたのがBTCの面白さ


誰も信じなくていい
2/3はいいコンピューターじゃなきゃいけないが、少し悪いコンピューターがあっても機能する


意外と中国が3%程度なのね(半分くらいあるのかと思ってた)

BTCはお金に限らず応用できるのではないか?→ブロックチェーン
誰かを信用することなく叶えたい


現代の暗号は奥深い
先生は小学校の図書館でコナンドイルの「踊る人形」を読んで暗号に出会った
よく出てくる人形がよく出てくるアルファベット
統計学で解決可能
昔の暗号は人間が頭をひねれば解決できる
近代暗号
今の暗号は数学的に破れないことを約束している
コンピューターは全部二進数
公開鍵暗号方式はとても面白い特徴を持っている:
事前に鍵の共有が不要
AさんにBさんが秘密の通信をしたい時には、BさんはAさんの公開鍵で暗号化して送る。
受け取った側Aさんは自分の秘密鍵で復号(元の文章に戻すこと)できる
エニグマ暗号機
昔の暗号は事前に共有すべき情報が必要
署名
マイナンバーカードの中に秘密鍵が入っている
この秘密鍵で暗号化したものを公開鍵で復号して検証することで、そのデータを作った人が確かに秘密鍵の保有者であることが保証される
→署名に使える!
ハッシュ関数
二進数データを入れるとデータ固有のハッシュ値(指紋のようなもの)が出てくる
一方通行なのでハッシュ値からデータを特定できない

トランザクション:和訳すると取引
お金の動きという表現も含まれる



コンピューターがひたすら計算して10分に1個やっと解けるぐらいの計算を設定
→10分に一個ブロックが生成される
送金に10分ぐらいかかるのはこのため


問題がわかっていればあとで解けばいい
計算競争に勝つとBTCを得られる
ビジネスになる
支払いがBTCなのでBTCの相場が下がると赤字
いかに早く転送できるかが大事

丸がBTCのノード、線はデータ転送
大陸間転送が多すぎて効率が悪い
改善したらどのぐらい効率がよくなるか




流出: 理由がわからないので「盗難」とは言わない
フィッシングで内部の人が騙されたのではないか説
電子現金をどう取り締まるか
技術的にはブロックチェーンは関係なく、サーバに侵入されてデータが盗まれたに過ぎない
計算能力が高ければ不正ができる
計算機を金で借りれば計算能力が得られる
その借りる金を犯罪収益が上回るなら犯罪者としてはペイする
取引所の人から聞いた話

乱高下しているとお金として使いにくい


銀行口座がなくてもFacebookアカウントがあれば使える
現金にはリスクがある
浸透しすぎると金融政策がしにくくなる









Q: 現行の紙幣運用コストはBTCに比べてどうなのか
ロンダリング容易であることによってロンダリング対策コストが下がるなどの影響もあるので単純に運用コストで比較できない
Q: どうして16兆も普及したのか、社会的背景があったのか
中国からの国際送金
ロンダリング