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首飾り事件

>首飾り事件(くびかざりじけん, 仏: Affaire du collier de la reine)は、1785年、革命前夜のフランスで起きた詐欺事件。ヴァロワ家の血を引くと称するジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人が、王室御用達の宝石商ベーマーから160万リーブル(金塊1t程度に相当する)の首飾りをロアン枢機卿に買わせ、それを王妃マリー・アントワネットに渡すと偽って騙し取った。典型的なかたり詐欺

>フランスでは、この事件は事実に反して王妃の陰謀によるものとして噂になり、マリー・アントワネットを嫌う世論が強まった。また国王ルイ16世は判決直後、無罪となったロアン枢機卿を宮廷司祭長から罷免、オーヴェルニュのシェーズ・ディユ大修道院に左遷し国民の反感を買った。但し、ロアン枢機卿はもともと評判の悪い堕落した聖職者だったが、彼の左遷を批判した多くの人々はそれを知らなかった。 史実において事件は、ほとんど世間に出ていなかったマリー・アントワネットの評判を決定的に貶めただけで、彼女の非業の死と関係するのみであった。 ゲーテはこの「首飾り事件」が世間に知れ渡った時、「この空前の罪業によって王室の威厳が葬られ、いわば予めすでに破壊せられたのを私は見た」と語っている
事実と反して、無罪の人々の評判が悪くなってしまった事件