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数年ぶりに週刊少年ジャンプの最新号を買ってめくってみた
ちょっと思うところがあってジャンプ+週刊少年ジャンプの今週号を買ってぱらぱらと中身を見てみた。掲載作品のうち、読んでいるやつは単行本で読んでいるので最新話を見ても話がつながらないし、読んでいないやつは読んでいないのでまるで入っていけないし、週刊の漫画雑誌ってこういう体験だよな〜というのをひさしぶりに思い出した。

「漫画を描く」という観点で見ると、毎週ちょっとずつ公開することで読者の反応を見ながらやっていけるので、とてもアジャイルなものづくりのプロセスという感じで、うまくまわっていると思う。

「漫画を読む」という観点で見ると、あらためて「読みにくい」と痛感した。単行本である程度の量をまとめて読む方がはるかに読みやすいし、作品をじっくりと楽しめるように思う。連載中の作品を読み始めようと思ったら物語の途中から合流することになるし、ぜんぜん読者にやさしくないと思う。

自分が小学生のころを思い出してみると娯楽というのは今よりも貴重で、週刊少年ジャンプ週刊少年マガジンをありがたいものとして大事に読んでいた。知らない作品を途中から読み始めることになってもいいから、なんとか合流して、あとから単行本を読んだりして「ああ、そういう物語なのか」と理解を楽しんでいたように思う。タイムリッチな人種の楽しみ方だったな。掲載されている作品はありがたがってぜんぶ読んでみるという意味では「漫画と出会う」という機能を活用していたわけだが、2022 年現在の状況を考えてみると、漫画作品に出会う機会なんて他にいくらでもあるよなあ。しかも、第 1 話から順番に読めるような場がたくさんある。

紙媒体しかなかった時代には週刊の漫画雑誌というフォーマットが妥当だったのだろうけれど。今から新しく漫画のディストリビューションを考えてみましょう、となったら週刊の雑誌の形は採用しないだろうと思う。