サトシ・ナカモトの夢は、今こそより意義を持つ by 金融庁 氷見野良三
>「信頼の危機の中、サトシは、私たちの経済の中核的インフラである決済システムを信頼できるサードパーティのない状態で、完全にP2Pで構築できる可能性を説いたのだった。造幣局、銀行、規制当局、中央銀行、財務省、検察官、裁判所、または軍。そういったものが必要ないというのだ。この提案と、PoW、タイムスタンプ、ビザンチンフォールトトレランスなどの概念は、私たちが慣れ親しんだシステムを考え直すのに役立つことになった」
>「たとえば、信頼の1つの要素は、対面での会議です。顔合わせる会議は相手側に対する豊富な情報を提供し、そして、そのような情報を解釈する、私たち自身が持つ動物的本能や直観に一定の信頼を寄せている。しかし、コロナ禍においては、G20の会議から、小規模の飲み会まで、あらゆる会議がオンラインコミュニケーションになっている」
>「考えられる可能な選択肢としては、ピアレビュー(査読)、透明性、改ざん防止のタイムスタンプ付き記録、そして効率的な検証プロセスが含まれる。それらが果たす役割が大きくなると、世界は確かにサトシが示唆した方向に進むかもしれない」
改ざん防止のタイムスタンプ付き記録
効率的な検証プロセス
この 4 つは「そうだよな〜」と思う。こういう発想を組み込んだシステムをつくってみたい
好奇心はある。
>「顔に細かい刻印が入った大量の紙幣や、仕立てのよいスーツを着た豪華なオフィスにいるビジネスパーソンたち、見事なデザインのプレゼン資料、高級レストランでの接待、広告に登場する映画俳優、スマートな表紙のきれいに印刷された本、色男が渡すバラの花束、大聖堂での挙式を思い浮かべて欲しい。これらは紙幣や、洗練されたビジネス、書籍、愛や結婚といった本質的な価値とは関連しない。数兆トンものCO2が排出され、それに見合った金額が使われているのは、真剣さの表明や信頼性を生み出すためだけに行われている」
これらすべてに
Proof of Work というラベルを貼っちゃうのはおもしろい視点だな〜と思った。たしかに、相手に贈る花束のバラの本数と、相手を想う気持ちは、本質的には別のものだもんね。