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ポケットモンスター バイオレット 感想 (ネタバレあり)
終盤までの分岐したクエストラインは薄味だったけど、終盤の展開は完全に自分の大好物のやつで泣いた
自己破壊を願う人工知能…
己の危険性に自覚的で、自分のせいでメチャクチャにしたくない人工知能、たまらん好き
2001年宇宙の旅に通ずるものがあるかも
滅びの予兆に満ちた父…
ペパーに対する反応で薄々予感していて、ゼロポイントのフレーバーテキストで確信していった…
細かいところで、ゼロエリアを下っていくときのネモとボタンとペパーのかけあいが最高で、作家天才やろとおもった
あんまり学生生活感はなかったけど、ここだけで学生の青春物語としてもなかなかよかった
そして何より最高だったのは、ラストバトルで全てのモンスターボールがロックされて一体どうすれば!?と、いうときになぜか序盤からずっとポケモン入れ替え画面の7番目に待機してたアイツを投入してバトルするってのがアツい
ゲームでシステムやUIと物語が有機的に結合してる作品が好き
また、イベントバトルってどうせ勝てるんでしょ的な散漫な感じになりがちだけど、ラストバトルはわざが大して強いわざがなくて、ここでも一体どうすれば!?ラスボス戦2回目はイヤなんだが!?と慎重にヒントをくみとりながら詰めていくのもよい
そしてなんといっても負け犬のワンスアゲインていうのも鉄板にアツい
スターダスト編でアカデミーでのいじめについて扱われるが、具体的ないじめっこやいじめ表現、諸悪の根源ともいえる前教頭を物語に組み込まないことで、重くなりすぎず非常にクレバーだとおもった
テーマ的にアウトローたちが立ち上がるってのが通底していて最高…!
ネモと最後に対決するくだりは明らかに西部劇のオマージュだとおもった
味方ミライドンが、一度は負けたが主人公との旅を経て(といってもずっとアッシーだったわけだが…)強くなってリベンジってのがもう
欲をいえば、ボタンが窮地に陥った時にスター団の面々が「マジボス!水くさいじゃあないか〜」と助けにきてくれる的な展開あったらマジで涙腺おわるところだった
ところで、オモダカが未来ポケモンを我が物顔で持っていたのは一体どうして…?
なんとなく言動からもちょっとアブない奴っぽい感じがするけど DLC とかへの布石だったりするんだろうか?
惜しむらくはどんな順番で攻略してもOKと謳ってる割に、ジムやボスのレベル差はタイプ相性なぞではとても返せないほどだったので、そこのレベルデザインがもう少しキレイだと尚よかった
また、スター団の面々はまあまあバックグラウンドについて触れられるが、ジムリーダーたちはキャラが濃いんだけど、物語の推進力としては薄くて、それはジムテストがとってつけたようなミニゲームになってるのが主因だとおもう
ジムテストのところでもっとナリがわかるようになってるとよかった
街の息づきを感じさせるようなサイドクエストもなく、街の作り込みがオープンワールドのゲームとしてはかなり低いと言わざるをえない
あとは、ロトムが登場した時にポケモンを機械的に支配する仕組みがあるということになったのだとおもうが、本作で明らかに機械化されたポケモンが出てきて、これは生命を人工的に産業として組み込むことへの如何を問う話になるのかと期待していたが、未来のポケモンということでオチたのはもったいなかった
我々の生きる世界でも畜産やいろいろな分野で動物の生命が我々の経済活動に組み入れられているが、それは倫理的に "正しい" ことなのだろうか?
かといってラディカルなヴィーガン思想も違うとおもうが
ポケモンシリーズはゲームシステム上この問題からは逃れられないとおもっていて、本作でもレッツゴーで群れを刈り取る時は一抹の背徳感がある
また、魚市場が出てきたりサンドイッチの食材としていろいろな材料が出てくるが、これは元はポケモンたちということでよろしいか?という認識がある
動物の決闘をみるために群衆が集まるって中世かよ感
現代でも闘鶏とかあるらしいが…(痛めつけはしないけど競馬なんかも)
あとBGMがすごいいいなあ、と特に終盤おもってたんだけど、クレジットにトビー・フォックスの名前があってははあ〜〜ってなった
ガバキックもあればメロコアみたいなメタルまでジャンルの幅が広かった
テラスタルはバトルの面白さがあんまりわからないまま終わった
ジムでのバトルでもくさタイプのジムで最後にウソッキー出てきたときは「やられた!」とおもったんだけど、結局くさにテラスタイルするのでほのおでゴリ押せてしまうという...
終始そんな感じで、テラスタイル違いポケモンも狙って作れるわけでもないのでパーティに組み込みづらい(シンプルに素直なタイプのテラスタイプにすればよい)とおもった
テラス違いで対象のタイプのわざおぼえなくね!?という時はテラバースト?的なやつをいれとけば間違いないのでそれでよかったっちゃよかったんだけど、それはそれでいいのかという...
また、テラス化した時の元のタイプの扱いもよくわかんなくて、一番混乱したのはテラスみずのメタモンが結晶に湧いてて、自分はゴーゴート(どうでもいいけどブーピッグとかハカドッグとか名前雑すぎん?)で妻と乗り込んだんだけど、くさ効かないしコピーされた自分のわざすげー強いし困った
こういう時の「ふういん」では...!?とおもい、ふういん持ちのポケモンで乗り込んだんだけど、ふういんするとわざが失敗するという...
メタモンでコピーしてる時はわざ持ってる扱いになってない...??
またテラス化の回数が制限されているのも面倒だし、変身演出も長いので終盤はわざわざ使うのもダルいなってなってしまった
バトルに関しては、アルセウスの時に気付いたがポケモンでも Into the BreachSlay the Spire のように限られた駒でいかに最高のパフォーマンスを出すかみたいなところが面白いんだなと気付いた
アルセウスは結局最後までノリでつくったパーティでクリアできたのだが、対校長戦が段違いに強く、ついに筆をとって相手のパーティを書き出して、それぞれ対抗するポケモンを選定していって...というマジで学生みたいなことをやった
さすがは校長
四天王戦ではチリちゃんさんにボコされ、ペパー戦でもボコされてたので、それぞれパーティ書き出して戦術も考えて、常に相手の出してくるポケモンに綺麗にカウンターを当てていくというプレイングを徹底する感じでいって勝てた
むかしクリスタルやってた時に攻略本で四天王のパーティ確認しながら自分のパーティ編成する〜的なのをやったなあと思い出した
ところで、妻によるとスイクンらしき図案が入った本がフレーバーにあるらしいのだが、登場したりするのかしら...?
タイムマシンがあるので金銀からホウオウルギアを持ってこれるとかあったらオッサン泣いちゃうなーと終盤の展開をみてておもった