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納富信留『世界哲学のすすめ』
放送大学「西洋哲学の根源」担当
hysyskかなり厳格な西洋古典哲学
ここをしっかり押さえているからこそ世界哲学の必要性の説得力も増す
哲学は時代や社会や文化に応じてさまざまに展開してきた
どんなに大きな影響を与えたものでも「まさにこれが哲学だ」とは言い切れない
時代、思考、言語の制約を受けたローカルなもの
普遍的な知の営みとは相反する
日本で西洋哲学を導入した近代以前に「日本哲学」があったかどうか
非西洋の思考は「宗教」であって「哲学」ではないという見方
哲学の中核にはつねに神と超越の問題があり、本来宗教から切り離せない
「宗教(レリジョン)」という語が極めて西洋的な概念
仏教や儒教や道教や神道は西洋的な定義では「宗教」の条件を満たさない習俗
「哲学」と呼ぶには不十分な、程度の低い「思想」に過ぎないという見方
英語では思想(thought)は哲学に及ばない格下のものという意味を帯びる
まずは中身を見て検討すべきだが、非西洋の伝統は門前払いされてきた
哲学とは実際に思索し議論する実践そのもの
「哲学」に必須条件である批判性や合理性が欠如しているという見方
古代ギリシア的経験だけをもって哲学一般の基準にはできない
批判性や合理性のあり方もさまざま
公的な場でオープンに議論することだけではない
いずれも偏狂な排除の姿勢
批判精神と自己知の徳と矛盾する
世界哲学は西洋中心主義を批判して多元的な真理探求の現実化に賭ける
西洋哲学自体もその外部も理解する
日本という第三の場で議論する
西洋、東アジア、インドなど多様な他の伝統に開かれている
日本人が日本語だけで議論していても「日本から見た世界」に過ぎない
世界を時間と空間から捉える
キリスト教による西暦
日本が取り入れたのは1873年
天体の運行
月の満ち欠け=太陰暦
地動説によって地球が太陽の周りを一周するのが一年になった
1週間が7日なのは天体の運行とは関係がなく、キリスト教に由来する
フランス革命で10日が提案されたが自然消滅した
干支法
十二支と十干を組み合わせて60年で一周=還暦
ヒジュラ暦
イスラム教
太陰暦なので西暦と大きくずれている
地図
国によって地図の見え方は違う
自国を中心にし、北半球と南半球で180°異なる
古代ギリシアで最初に地図を描いたといわれるのはアナクシマンドロス
円筒形と考えられていた
その後ギリシア哲学者が球形であると推定し、プラトンやアリストテレスはそれをもとにした