SECIモデルの4つのプロセス
共同化、表出化、連結化、内面化の4つがある。
わかりにくいので、具体例で考える。
具体例
最高のつくねを創る職人がいたとする。
この職人に、あなたが弟子入りしたとする。
共同化 (Socialization)
職人が自分の動きを見て盗め!と、
暗黙知をシェアしようとする。
すると、徐々に弟子は成長して、美味しいつくねを作れるようになる。
弟子は、美味しいつくねを作れるようになり、新たな知識(
暗黙知)が創造された。
つまり、組織内の個人、または小グループでの暗黙知の共有により、新たな暗黙知が創造された。
ただ、これには条件がある。
表出化 (Externalization)
次に、店が大きくなって、つくねを創る人数を増やす必要が出たとする。
この時に、従来のやり方では回らなくなるため、マニュアルやレシピなどを創る必要が出てくる。
これまでの職人の
暗黙知を、レシピを作るという
形式知に変換する作業を、表出化という。
連結化 (Combination)
店を大きくする場合、つくねレシピだけでは回らない。
勤怠マニュアル、接客マニュアル、ピザレシピ、揚げ物レシピなどを作り、店全体の回し方を効率化する必要が出てくる。
このように、個別の形式知を集め、形式知の体系を作ることを連結化という。
つくねとコラボで新メニューを作るなど
この形式知を組み合わせることで、新商品などの斬新なアイデアが生まれることがある。
これが、イノベーションにつながる。
また、この体系を使えば、2号店を出すことができる
内面化 (Internalization)
2号店の従業員は、マニュアルに従って働くうちに、働き方を覚える
つまり、マニュアルを超える実践的な知識が想像される。
これを内面化という。
内面化の後は、OJT(オンザジョブトレーニング)や徒弟制度等で協働することによってSocialization(共同化)のサイクルに戻る。
この4つのプロセスがうまく回ると
新しい知識がたえず創造されていく。
らせん的に組織が高まっていく。
このSECIスパイラルを回してイノベーションを目指す経営を、ナレッジベースドマネジメントという。
参考資料