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WSL

> Windows Subsystem for Linux (WSL) とは、Linuxの(ELFフォーマット形式の)バイナリ実行ファイルをWindows 10およびWindows Server上でネイティブ実行するための互換レイヤーである。

WSL1
Windows 10 Professional 以上で使用できる。カスタマイズされたLinuxカーネルをベースに、システムコールをWin32APIに翻訳しながら実行することで実現される。
多くのコマンドラインツールが使用できるが、WSLが対応していないカーネルの機能を使用する仕組みは実行できない。デフォルトでは Ubuntu を使用できる。
WSL上で作成したファイルは NTFS の特定のディレクトリ配下に配置されるが互換性の問題により該当ディレクトリ配下をWindows 上から操作することは推奨されない。

WSL2
Windows 10 以上で使用できる。限定的に利用を開放されたHyper-V上で動作するWSL2用の仮想マシンでLinuxカーネル用の仮想環境が作成され、その上でUbuntuを始めとしたLinuxディストリビューションが動作する。
WSL1 と異なり本物の Linuxカーネルが動作しているため、Linux システムとの互換性がある。
WSL2 のディスクシステムは仮想環境上に存在するため、Windows からは直接触ることができないが、Windowsシステム的なファイルパス \\wsl$ を参照することで各種仮想環境のファイルを操作できる。該当パスをネットワークドライブとしてマウントすることもできる。

WSLg
オープンソースで開発されている Linux GUI アプリケーションを WSL から使用できるようにするためのレイヤー。
記載時点(2021-05-12)では、Windows Insider Preview 上でのみ動作する。
X11Wayland がサポートされている。
GPU アクセラレーションも有効。
有名なLinuxアプリケーションはマルチプラットフォーム対応されていることも多いが Linux 版のほうが安定しているのでそちらを使いたいといったときや、クロスプラットフォーム開発の際の動作テストに使いたいと言うようなニーズに対応する。