さまざまな「規範」の理解の仕方
さまざまな「規範」の理解の仕方
当為
法それぞれの固有の意味
存在
法を実践するプロセス
例えば、国会の採決の儀式は、
国会法を当てはめて初めて意味のあるものになる
この時、規範を当てはめて現実の現象を観察する、という行動(実践)自体が人の意志によって行われるので、そこも
存在の世界の話、という主張
実際の世界はこんな感じ
その部分を、当為と存在を隔離しちゃうと捉えられない
まず、前提として法システム以外のシステムは、コンヴェンション(法命題とは違う)で動く
認知的予期(経験や失敗から学習した上で推測する)
例えば、経済システムにおいて行った取引が期待はずれだったら、その後似た取引に同様の期待をせず、似た取引を避ける様になる、みたいな?
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まあこれは当たり前な人間の行動
しかし、法システムだけはunique
規範的予期
例えば食堂でやばい店員にある日殴られたとしても、それを学習して「今後食堂にて殴られないことを期待しない」とはならない
あー、確かに法のstableな法則が保証されていると信じているから、食堂で一度殴られてもそれが例外だと思う
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現実の状態とは別に、
当為の世界の規則が成り立つと信じている節はある
例: Rn 42-43
>目的プログラムは、未来の、法的決定の時点でまだ確定していない事実も考慮に入れる
そうね、目的を達成するための手段(条件)は、実践するその時々の考え方で頑張ってくれ、というのが目的プログラムの考え方
「未来の状態」という、システム外部の不確定な要素が絡んできてしまう(開放的になる)
これが具体的にどんな問題を起こすかというと
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例えば「安全な製品」を作るべきという目的プログラムがあったとする
1970年の技術水準で合法(安全)とされて販売していた製品が、後から裁判所に2020年の技術水準で違法(安全でない)とされてしまったら、困るじゃん、と
「時間的開放性」が生む不確実性の分かりやすい例だな
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こういう開放性は条件プログラムには無いので、規範的開放性は無い、としている
けど、条件プログラムで時間的開放性を排除しているので、
規範的開放性は無い
ルーマンとの違いは、規範という単語の範囲の違い
ルーマンは規範の中心を裁判所が判断基準に使う法(
ハードロー)に据えている
しかし、規範ってのはそれだけじゃないじゃん、と
ヴェスティング曰く、行政が出す法的拘束力の無いガイドライン(
ソフトロー)とかも、守らなきゃと人々が守っている以上規範と言える
確かに裁判所における法は条件プログラムじゃないといけない
しかし、ソフトローは別に裁判で裁かれるわけでは無いので、ここに関しては目的プログラムでも良いのでは、という主張
そして、この点において法システムには
規範的開放性もあるのでは、と言っている
まとめると、
この解釈の違いは、ソフトローを規範に含めるかどうかの違いから生まれているという事かな
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