>『トゥモロー・ワールド』を観るとき私たちは必然的に、フレドリック・ジェイムソンとスラヴォイ・ジジェクのものとされる言葉を思い出す。「資本主義の終わりより、世界の終わりを想像する方がたやすい」。このスローガンは、私の考える「資本主義リアリズム」の意味を的確に捉えるものだ。つまり、資本主義が唯一の存続可能な政治・経済的制度であるのみならず、今やそれに対する論理一貫した代替物を想像することすら不可能だ、という意識が蔓延した状態のことだ。
>マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』