読書メモ置き場2024
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創造性はどこからやってくるのか
本書の内容
アートに基づく「創造入門」
創造の仕掛け(理論)を自らに課し、「調えて」制作。その過程の記録。
創造の当事者であることに意味と方法。
「人工知能が何をしようが、あなたはあなたなのである。」←ここ好き
能動的に創るのではなく、受動的な創造が実現されるように、能動的に調えるのだ。
創造を体験してほしい。
第一章「天然表現」から始める
インスタレーション作品
『水は時折、とりわけ夜になると』
『痕跡候補資格者ー転回』
人工知能
創造的態度、創造の装置
制作それ自体
「完全な不完全体」
天然知能
画文集『TANKURIー創造性を撃つ』
天然知能的に芸術を論じた理論書とも言える。
本書は「天然知能」に関する予備知識など一切必要ないように書かれている。←たすかる
作品の鑑賞もまた「制作」として捉える
最後まで読め。
1、外側と外部
自然現象や、人間の意識、心の形成まで、天然表現として展開していく。
「はじまりのアート」
天然表現とは直観的に何なのか。
外部に接続する装置であり、外部に接続することが「作品化」される営みである。
「わたし」が想定する世界、その外にある無限の宇宙、認識不可能なもの
外部に接続することで、接続をきっかけに「もの化」すること
彫刻、絵画、楽曲などの物象化することだけでなく、行為や経過ができごと化するようなことをも意味する
お叱り「そういう、解決不能なものを特権化するのがダメで、内と外をつないだ世界観を構想することこそが大事なのだ」
反論「そういうのこそ、閉鎖的な世界なのでは?」
誰もわかってくれない、、、(´・ω・`)
こんな感じ?あってる?
内側と外側の殻をやぶり、外部に触れたことで何かが「起こった」と言えるとき、外部を契機に「作品化」される
「外部に触れる」とは
創造行為
死を感じること
トラウマからの癒し
イメージこんな?
2、創造性はどのように考えられているのか
認知科学者の
マーガレット・ボーデンはAIに創造性を持たせられるか否かを検討するため、創造とは何かについて議論している。
「組み合わせ的創造」真の創造ではない
「探索的創造」真の創造ではない
「質的変化を伴う創造」真の創造だ
何らかの「価値」が必要
「価値」の無際限さ
概念空間の質的変化が起こる
価値依存性は、創造にとって最も本質的である
ボーデン「創造の核となるのが「価値」なのだとしたら、組み合わせ的創造や探索的創造も、、、」
その時、その場所での文化状況や時代背景に依存した「価値」ではないのか、
結局どの創造も真の創造ではないのか。
わたしが感じる創造とは原理的には「わたしだけのもの」
3,いやぁ死ぬこと思い出して眠れなかったわ
死の感覚
「わたし」の死は、認識の埒外にある。
消滅の恐怖だけが頭に染みつく。
スティングの脂汗
死と生は同時に存在せず、それを同時に考えることは矛盾する。
生と死が両立し得ない、エビクロスの議論も土台から成立し得ない可能性がある。
4,トラウマと暴露療法
トラウマとストレス障害
サバイバーズ・ギルト(生存者の罪)
津波におけるサバイバーズ・ギルト
加害者意識が実体化してしまう。
被害者意識と加害者意識は明確に区別されながらも、分離しがたいものである。
ひとつの治療法としてトラウムと向き合わせること。
持続暴露療法(持続エクスポージャー療法)
過去の経験と、現在の状況との混同にあると考え、両者が異なるもので、現在とは無関係で安全であると繰り返し学習する。
5、創造とトラウマ、死の問題
無際限さが価値の肝
理解しやすい方へ考えてしまう
創造と癒し
無理に理解しようとすると変な方向へ
トラウマの原因イメージを脱色することで、癒しが実現される
第2章 外部へ出るために
本章では
「天然表現」を始めるに至ったいきさつ
天然表現の定義
著者が考える生命のモデル=天然知能
作品として実装する過程、出来上がる作品=天然表現
1、「ただ並べよ」という声
「とりあえず」の積極性
見たいものだけ見る、見たいように見る←結構これ大事だと思う
「として」
書き割りと外部
日本画における書き割りの山は、背景を模した「記号」
左右の目に映じられる風景が異なる=両眼視差
視差を利用し、脳が遠近感や立体感を計算している
書き割りの向こう側→知覚できないが存在する外部
無作為の作為
2,想定外へと踏み出す
蕎麦かラーメンか
私は断然ラーメン
外部を呼び込む方法
蕎麦とラーメンの脱色
くっ、、、おいしそうな話してる、読んだのが食後でよかった
〇〇とは何かについて考える
3,トラウマ構造
肯定的矛盾と否定的矛盾の共立
二頂対立
中間項やグラデーションがいくらでもあるのでは
否定的アンチノミー
第4の構造「トラウマ構造」
二項対立的なものが、そこから抜け出せない閉域のように「わたし」を支配しているとき、対立する二項を共に成り立たせる肯定的矛盾と、共に否定する否定的矛盾が共立すること
肯定的矛盾の効用
4,アートと日常
デュシャンの芸術係数
現代アートの創始者
『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも』
彼自身の作品ではないと言われている。
『泉』
作品における意図と実現のギャップこそを、創造にとって必須の要件と唱えている。
コンセプチュアル・アート
赤ん坊になろう
第3章 作品における穴
本章では
肯定的矛盾と否定的矛盾の共立を実際の作品、特に小説の中に見出し論じている
1,小説に見出されるトラウマ構造
「意味」という線毛
トラウマ構造とは、創造のための準備であり、心構えでもある
聞き手のそれまでの経験、状況で「意味」は変化する
読書という降霊儀式・小説というその装置
読書が、纏わりついた意味を紡ぎながら、一枚の織物を編む体験である
言葉の外部
2,吉行淳之介の短編
「いのししの肉」
3,保坂和志『ハレルヤ』における「キャウ!」
和菓子のように眠る猫
ねこたんの小説やって!読むべきでしょ
とりあえず買った
あっ、これ泣くやつ。読むなら家だな、会社で泣くわけにはいかまい。
経験と理念の出会い、そして脱色
猫の死って聞くだけで泣きそうになる
4,作家性という当事者性
完璧さと不完全さ
穴の積極性
不完全さ、穴は、具体的表現における欠損ではなく、表現によって構成された抽象である。
「穴」があることで、理解において当事者性や作家性がある。
第4章 脱色された日常
おもむろに創作を開始。
1,箱庭的な記憶
実家にて
実際の思い出は確かなものではない
そこには感情が付属されて別のものなりうる
何かしらに例える。
ものに対して詳しくみる
詳細をしりうる
2,1人称よ3人称の捩れ
一人称的記憶
三人称的記憶
一人称的身体イメージ
自己視点身体
三人称的身体イメージ
他者視点身体
3,天然表現の場所へ