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朗読の技術(と呼ばれてしまっているもの)

アクセント 言葉が持ってる音
「牡蠣、柿」「橋と箸」など単語一つ一つに決められた音のことを指す。
自分は柿と言ってるつもりなのに相手は牡蠣を想像することになったりする。
これは基本的に守るが、地方によって変わったりするので
作品の舞台が関西だったりすると割ときつい
わかりやすいのは「服」と「靴」「ふ↑く↓」「く↑つ↓」となる
アクセントについて詳しく知りたい場合はアクセント辞典を読もう
この辞典はNHK出版のものと三省堂出版のものがあります。

NHKは番組やメディア向け
三省堂はアクセントオタク向け

アクセントはある程度傾向があるので
日ごろからニュースなどを見ていればある程度正しくなっている。
NHKのニュースの読み上げが一応一番アクセントは正しいので
身体で覚えたい人は 毎日NHKのニュース見るといいかも
地方のアクセントに関してはその地方の友達を作るのが早い
頭でわかっていても聴き馴染みがなかったりすると不自然になりがち。

・プロミネンス 文章の中の言葉を立てること
自分の好きなことを話している時などに自然と発動しています。
例えば好きなものを紹介するときに
「あのね、〇〇ってアーティストの曲でお勧めしたい曲があってさ」と言う時に
「〇〇」のトーンが少し高くなっていたり、スピードがそこだけゆっくりになったりします。
これをプロミネンスと呼びます。
他にも前後に間を空けることで言葉を立てる方法があります。

朗読する作品の重要な情報を分かりやすく伝えることができるので大事な技術ではありますが、
あくまで自分が伝えたいことがはっきりしていないと、やりづらいです。
プロミネンスを狙うのではなく、発動する条件や状態を知りましょう

・イントネーション 文章の抑揚や気持ちの流れを表すもの
一般的にアクセントと勘違いされがち
アクセントは単語、イントネーションは文章のメロディーです。
「お前嫌い」という短い文章の言い方でもさまざまです。
ツンデレ風のものもあれば、怒っててそのはずみで言ってしまったもの
本気で言ってるものなど。
イメージすると同じ文章だけど、なんとなく違うメロディーが想像できるかと思います。

・滑舌・発声・ブレス 
これらはよく「正しい~」という本など出回りがちですが
それが出来たところで朗読が上手くなるかといえば、そうでもないです。
日常生活、腹式呼吸で喉を開いて口を大きく動かしてしゃべってないですよね。
でも相手に伝わってるし、相手の言葉もすんなり入ってきますよね。
藤原竜也の叫び声は正しい発声でしょうか?滑舌は明瞭でしょうか?
でも説得力とか迫力はありますよね。
死にかけの人は正しい発声で話せないですし、
怒ってたら多少声は汚くなるし、泣いていたら呂律も回らないし。
正しい発声や滑舌が在るとすれば
あなたの心に反応して出てしまった声のことだと思います。
発声や滑舌は気になるなら練習すれば良いと思いますが、あなたの味でもあります。



これらの技術と呼ばれてしまっているものは
小手先で出来てしまうもので、人から盗めるから技なのだと思います。
しかし本来は自然と行っているもので、特別なものではないのです。
ただ朗読をやろうとしてしまって、変な緊張や、狙った読み方をしてしまうのです。

プロミネンスは作品や文章に対する理解度の高さ、そしてそれを伝えたいという気持ち。
イントネーションは音を動かそうとするのでなく心に反応して動いてしまうものです。

あなたがどれだけその作品を理解しているか、その作品に没入しているか、どのように解釈をしているか
否が応でもそれが現れてしまう、それが朗読です。
けっして特別な行為などではなく、誰かに伝えたいことを話すような、その延長でしかないのです。
大事なのはあなたの伝えたいこと、その時の気持ちだけです。

so

kluftrose勉強になりました。普段無口すぎるので朗読する勇気はたまにしかありませんが、特に「プロミネンス」が面白かったです。
>とても嬉しいです。so