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小説の理想はミナミゾウアザラシだという話
三島由紀夫が長編評論『小説とは何か』で語ったその筋では有名な話
小説の理想形をミナミゾウアザラシに見る

小説とは、小説とは何かをといかけるもの
かといって技術的定義に偏れば、重要な何かを失う

>小説は、生物の感じのする不気味な存在論的証明を、ないがしろにすることができない。どんなに古典的均整を保った作品でも、小説である以上、毛が生えていたり、体臭を放ってゐたりする必要があるのである
三島、ミナミゾウアザラシを水族館で見て↓
>これこそ理想的な小説だ、といふ感じが私にはした。
> グロテスクだが健康で、断じてデカダンではない。そしてその主題は、怠惰で肥大した体躯の中におのづから具わってゐるものだった。

なお、三島由紀夫はこのあとさいきん読んで感心した小説を紹介しているが、それらはミナミゾウアザラシとは遠い方向性の小説であると述べている。

理想と好みは必ずしも一致しない?イタロー