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ブリューゲルの『バベルの塔』

製作年 1563年
所蔵 美術史美術館(ウィーン)

製作年 1568年
所蔵 ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(ロッテルダム)

フランドルの画家ピーテル・ブリューゲルが旧約聖書の『創世記』に登場するバベルの塔を主題として描いた。

ブリューゲルが描いたバベルの塔は3点知られており、最初に描かれた第1作、象牙に描かれたミニアチュールは現存していない。現存しているのは、上の2点。

美術史美術館が所蔵する1563年に描かれた作品は、寸法が114 cm × 155 cmであり『大バベル』と呼ばれる
ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館が所蔵する1568年に描かれた作品は60 cm × 74.5 cmで、『大バベル』の半分の大きさ。なので『小バベル』と呼ばれる。

どちらの作品も木板に油彩で描かれた板絵
両作品の構成は酷似しているが、塔、上空、塔周囲の背景など、細部の描写には差異がある。
『大バベル』の画面左下前面には、『創世記』に登場するニムロド王と考えられる人物を中心とした人々が描かれている。

『大バベル』の塔は大都市に面して立つが、『小バベル』では開けた田園風景に囲まれている。

僕のあげた画像では分かりにくいが、塔の周りにも人が細かく描かれている。
一説によるとその人数は1400人ぐらいいるらしい。すごい。
1563年版『大バベル』はこちらからズームアップして色々見れる。グーグルすごい。
1568年版『小バベル』からピックアップして見ていきましょう。

右には港があり、船から荷を降ろしたり?している人たちがいる

塔の真下には馬を使って何かを搬送している人たちがいる

左下には農作業をしている人たちがいる

クレーン?がある。旧約聖書の時代にもうクレーンがあったの?

よく見ると塔の左側は赤い部分と白い部分がある

人も白くなってるやん 白い物が落ちてきて被っちゃったのかな
多分、赤は煉瓦で、白はアスファルト?

これは塔の上部で、足場を組んで作業している

こんな感じで、非常に細かく描かれていることがわかる。ブリューゲルすごい。

加筆希望です。他にもこの絵画についての情報、気づいたこと、感想などなんでもいいので書き込んでみてください⇩

1563年版はよく見ると、左側から川が流れ込んで右側から海につながっているように見える。実は塔の内部には川が流れている可能性がある。(ブリューゲルの住んでいたネーデルラントはこのような構造の住居も多かった?)
これに描かれている人間の身長を170cmと仮定して、シミュレーションしたら建物の高さは500メートルぐらいあるらしい。東京タワーとスカイツリーの間ぐらいやね。