【プチ企画】駱駝のディテール見てみた
企画概要
獅子や
小児と比べると駱駝(が担う重いもの)の記述はより細かい
この駱駝の記述をより細かく見ていく企画である
駱駝の記述
畏敬は「龍」「主」「神」に対するものだろう
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>その砂漠でかれはかれを最後に支配した者を呼び出す。かれはその最後の支配者、かれの神の敵となろうとする。勝利を得ようと、かれはこの巨大な龍と角逐する。/精神がもはや主と認めず神と呼ぼうとしない巨大な龍とは、何であろうか。……[中公文庫p38]
Furchtは「恐れ」や「恐怖」を意味する
Ehrfurchtには宗教的ニュアンスもある
「我を畏れよ」という一神教的な表現中にこの語が見られる。
重荷に耐える力がある
駱駝は弱者ではないということが示唆されていそう
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最も重いものを要求し、それが自分に積まれることを求める
重さに耐えて自分の強さを喜びたい
要求は「英雄たち」に対してなされる
誰?
重いものの記述
「重いもの」は「Schwere」の訳語
英語でいうところの「severe」(シビア)
〈重量がある〉という意味がある
〈難しい・厳しい〉という意味もある
恥に耐える
自分のプライドが積極的に傷つけられるようにする
自分の愚かさを外にあらわす
次々に耐える
成功して、勝利を祝う時にはもうそこを離れる
「高い山に登る」はどんどん挑戦者を募集する感じだろうか
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中公文庫の手塚富雄による注を参考にした
魂の飢えに耐える
>乏しい認識の草の実によって露命をつないで、真理のためにおのが魂の飢えを忍ぶ[p37]
それっぽい結論にすぐに飛びつかない
脂っぽい、美味である、ジャンクフードに手を出さない
認識のための苦労から逃げない
難しい交流に耐える
知己を帰らせる
「まばたき」で色々と事が済むような関係に安住しない
聾者と交わる
汚いものに耐える
綺麗事とかクリシェで満足しないということか
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「真実の水であるならば」という条件には注目すべきだろう
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不都合な真実であってもそこから目を背けない、という態度だと思う
敵対に耐える
自分を軽蔑してくる者や、自分を脅かす者たちと交流する
全体的な印象
病気のときに慰めに来た人を帰らせるとか、成功してもそれを喜ぶことからはすぐに離れるとか
困難は普通であれば避けたいものだろうけど、あえて困難を自分に引き寄せていく精神だ
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自分を追い込むという感じ
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