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『埴谷雄高――夢みるカント』


ウラ文
>存在はなぜざわめくのか。存在のざわめきのなかでなぜ、「破れた音が一つだけ聞こえてくる」のか。この問いに応えることが、ある意味で、埴谷雄高の唯一の長編小説『死霊』が設定した課題のすべてである。(本書第二章より)――『死霊』の思考とカントの思考のかかわりを意識しつつ、この国の近代が生んだ枢要な哲学の問題として読み解いた珠玉の一冊!

内容

はじめに――カントとの出会い

序章 存在の不快――《霧》――

第一章 宇宙的気配――《夜》――

第二章 叛逆と逸脱――《闇》――

第三章 存在と倫理――《夢》――


附録 埴谷雄高 年譜

おわりに――読書案内をかねて

学術文庫版・あとがき

索引