generated at
『地獄の警備員』感想
途中まで退屈な映画なのかなあと思ったがクライマックスに近づくにつれて面白くなってくる
松重豊演じる地獄の警備員の殺人の動機が不明で、それがとても良い
どうやら新人女性の落としたイヤリングがトリガーとなったようだが、その狂気は最後まで理解されない

残酷な場面も黒沢清監督の演出が光っており、OLがロッカーに入れられ圧死させられるシーンは見応えがある
バイオレンス描写やキャラ造形が独特で、普通のバイオレンス映画とは一線を画す
この辺はトビー・フーパー『マングラー』っぽいが、おそらく作品全体にその影響がある(あんなに構造が不穏なオフィスビルは存在しないだろう)
影の演出もグッド
ほー5番地
五番地さんには見てもらって、「そこまで珍しくもないでしょう」とか言ってもらいたい

そういえば私がちっちゃい時にトラウマだった『スウィートホーム』という映画がある。あの雰囲気に似ている、と思ったら監督は黒沢清だった。見てみたいがサブスクにはない...

ちなみに主人公の赴任する部署が美術品を取り扱う部署