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『ハムレット』

>『ハムレット』(Hamlet)は、シェイクスピア作の悲劇。5幕から成り、1601年頃に書かれたと推測される。「デンマークの王子ハムレットが、父王を毒殺して王位に就き母を妃とした叔父に復讐する物語」である。
> 正式題名は「デンマークの王子ハムレットの悲劇」(The Tragicall Historie of Hamlet, Prince of Denmarke あるいは The Tragedie of Hamlet, Prince of Denmarke) で、続く『オセロ』『マクベス』『リア王』と共にシェイクスピアの四大悲劇の一つとされ、「1人の知識人の精神史を描いたものとして世界の演劇史上に特筆すべき作品」と評される。およそ4000行で、シェイクスピアの戯曲の中で最長である。
> 主人公のハムレットについては、イギリスロマン主義を代表する詩人・批評家でシェークスピアをリスペクトしたコールリッジによる「悩める知識人」像が最も主流だが、「近年においては自己克服をした行動人ハムレットという解釈も有効である。」

To be,or not to be: that is the question.」で有名な作品。新潮文庫の福田恆存訳では「生か、死か、それが疑問だ」となっている。
上のWikipediaによると、角川文庫の『新訳 ハムレット』(2003年)の河合祥太郎訳で「生きるべきか、死ぬべきか、それは問題だ」という有名な訳がはじめて採用された(逆にそれまで使われていなかった)。

上記Wikiの引用の最終文について、『ハムレット』には一つの通説があり、それがゲーテコールリッジが主張した「ロマン主義的ハムレット観」というもの。しかし、新潮文庫の解説の中村保男はこれを否定している。
>……ハムレットを復讐の荒仕事に適せぬ優男、いわば現実行動を忌避しているメランコリックな文学青年とのみ観る観方である。
>(中略)
>ハムレットはゲーテたちの言うような薄志弱行の徒ではない。それは、彼が劇中劇の直後に王を刺そうとしたり、母の寝室で敵のクローディアス王と間違えて一気にボローニアスを斃してしまうことで、明らかである。メランコリックな沈思黙考型のハムレット観は、この剣さばきのあざやかな武士ハムレットを見そこなっている。


登場人物