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『ニコマコス倫理学』
>『ニコマコス倫理学』は、古代ギリシアの哲学者アリストテレス倫理学に関する著作群を、息子のニコマコスらが編纂しまとめた書物である。

長谷川宏『幸福とは何か』では以下のように紹介されている。
>全一〇巻からなる『ニコマコス倫理学』で「幸福」が主題となるのは最初の第一巻と最後の第一〇巻の二箇所だ。それ以外の八巻は、第二、第三、第四、第六の四巻が「徳」の論、第五巻が「正義」の論、第七巻が「欲望」の論、第八、第九の二巻が「愛」の論、という構成となっている。分量的に「徳」が一番大きな割合を占めるが、内実からいっても「徳」──人間的な立派さ、すぐれた行ない──が生きる倫理をつらぬく基本概念として設定されている。つまり、徳とはなにか──立派な生きかた、すぐれた行ないとはなにか──を問うのが『ニコマコス倫理学』だということができる