湘南藤沢キャンパスSFCは藤沢市遠藤に位置する慶應義塾大学のキャンパスの一つである。

環境情報学部、総合政策学部、そして看護医療学部の三つの学部がある。環境情報学部と総合政策学部は慶応大学の他の学部と違い、近代社会の様々な問題を解決するためにには、幅引い分野をまたぐ知識が必要だと考え、いわゆる「リベラルアーツ」を教育を重視している。そのため、学部名こそ違うものの、環境情報学部の生徒と総合政策学部の生徒は両学部の授業を自由に履修することができる。さらに、日吉、三田、矢上キャンパスで行われる経済、商、文、法、理工学部の授業も履修することができるため、良質な学びの条件が揃っていると言える。

SFCは立地の悪さを主な理由に、近年人気がない。また、多種多様な学問分野と良質な講師陣が選択しを広げ、逆に自分は何を学びたいのか見失ってしまう生徒も少なくない。生徒の学力差が大きいのもこのキャンパスの弱点の一つだと言える。AO入試で入学する学生が学年の半分を締めるSFCだが､本来は優秀な能力を持った夢のある生徒を発掘するAO入試も近年は塾などによって攻略されつつあり、夢も能力も実績もない生徒が塾の指導のもと合格してしまう。大学に合格することが目標であることと、選択肢の幅の広さ等といった条件が重なり、大学で意味のない4年間をすごしてしまう人が多い。一方、はっきりとした目標を持ってSFCの素晴らしい教育環境を生かして、四年間で大くのことを成し遂げる人はいるが少ない。SFCを受験するときはAO入試があって入りやすいから、一般入試が二科目で少ないからなどを理由にせず、自分の将来像を持った上で慎重に選択するべきである。

SFCの長所はなんと言っても、文系理系科目を自由に履修できる「リベラルアーツ」教育にある。近年、社会の問題はより複雑になり、多面的な分析ができなければ解決できないものがほとんどである。また、専門分野において素晴らしい能力を持った人材は多く存在するが、それらの人をまとめ上げる人材が大変不足している。SFCの学生は環境情報学部と総合政策学部の授業のみならず、経済、商、文、法、理工学部の授業も履修することができ、この環境をうまく利用することができれば、現代社会が必要としている貴重な人材へと成長することができる。

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