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『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力』
出版社 ‏ :‎ さくら舎; 初版(2023/2/9)
ISBN:4865813756
>「わからなさ」を抱えて生きる方法を熱論!
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>情報や刺激の濁流にさらされる加速社会は、即断即決をよしとする世界だ。私たちは物事を性急に理解し、早々に結論を出し、何でも迅速に解決しようとする。しかし、それでいいのだろうか。「ネガティヴ・ケイパビリティ」とは不可解な物事、問題に直面したとき、簡単に解決したり安易に納得したりしない能力のこと。わからなさを受け入れ、揺れながら考え続ける力だ。注目の若手論客3人が対話でネガティヴ・ケイパビリティの魅力と実践可能性に迫る知の饗宴!
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>リスクや不確実性に満ちた社会を渡り歩くために、大半の人は余計な時間やコストをかけることを避け、身軽で即断即決のスッキリした生き方、悩みや疑いなどないスピード感ある生き方を追い求めています。そういう流れに抗して、私たちはこの本で「ネガティヴ・ケイパビリティ」の価値を訴えようとしています。本書の試みは、濁流の中に「よどみ」を作るような仕事だと言えるかもしれません。激しすぎる流れの中で、魚やその他の水生生物は暮らしを営むことができません。魚などが暮らしやすい環境には、「よどみ」があります。同じことが、人間の生態系にも言えるはずです。何事も変化し続ける社会において「よどみ」は、時代遅れで、回りくどく、無駄なものに見えますが、そういうものがなければ、私たちは自分の生活を紡ぐことに難しさを感じるものです。逆に言えば、この社会に「よどみ」が増えれば、前よりも少し過ごしやすくなります。(「はじめに」より)
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>第1章 「一問一答」的世界観から逃れる方法
>――陰謀論、対人論証、ファシリテーション
>第2章 自分に都合のいいナラティヴを離れる方法
>――フィクション、言葉遣い、疲労の意味
>第3章 「アイヒマンにならないように自分の頭で考えよう」という言葉に乗れない理由
>――コンサンプション(消費)、アテンション(注目)、インテンション(意図)
>第4章 信頼のためには関係が壊れるリスクを負わねばならない
>――マーケティング、トラスト、脱常識
>第5章 「言葉に乗っ取られない」ために必要なこと
>――SNS、プライバシー、言葉の複数性
>第6章 自分のナラティヴ/言葉を持つこと
>――倫理、相対化、ナッジ
>第7章 公と私を再接続するコーポラティヴ・ヴェンチャー
>――関心、実験、中間集団
>第8章 イベントとしての日常から、エピソードとしての日常へ
>――観察、対話、ナラティヴ
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